「関東三大酉(とり)の市」の一つ、大國魂(おおくにたま)神社(府中市宮町3、TEL 042-362-2130)の「酉(とり)の市」が11月12日と24日に行われる。
同神社の酉の市は末社である大鷲(おおとり)神社の例祭で、浅草の鷲(おおとり)神社、新宿の花園神社と共に「関東三大酉の市」と呼ばれる。同神社の大鷲神社は江戸時代末期の1863年、当時の府中新宿町で大阪・堺の大鳥神社の分霊を祭祀(さいし)したことに始まる。1910(明治43)年に町内有志者が大國魂神社境内へ奉遷(ほうせん)し、本殿と拝殿の西側に住吉神社と合祀(ごうし)された。
大鷲神社はもともと武運長久の神として武士に信仰されたが、やがて庶民の間で開運の神として信仰を集めるようになった。江戸時代には商人のほか、豊作を祈願する農民も多く参拝し、酉の市で農具や農作物が売られたという。現在は、おかめなど招福の縁起物で飾った「縁起熊手」を売る露店が参道に並ぶ(9時~22時ごろ、店により異なる)。
両日、大鷲神社は6時30分に開門し、大鷲神社御札と神符熊手を頒布する(22時閉門、なくなり次第終了)。初穂料は、大鷲神社御札=500円、かんざし守=800円、熊手=1,500円、熊手(大)=3,000円。
神楽殿では、山本社中が国指定重要無形民俗文化財の「江戸の里神楽」を奉納する(15時、17時、19時)。