府中市は11月9日、府中駅南口ペデストリアンデッキで「東京2025デフリンピック開幕直前祭」を開催する。競技会場となる市立総合体育館(府中市矢崎町5)には大会をPRするキャラバンカーも登場する。
手話と字幕付きのプラネタリウム番組「ユニバース ~宇宙へ~」 ©Evans & Sutherland /
東京2025デフリンピックはろう者(Deaf)による国際総合スポーツ競技大会で、15日~26日に都内各所(一部競技は静岡県と福島県)で開催。市立総合体育館で21日・22日にレスリングのグレコローマン、23日・24日に同フリースタイルが行われる。京王アリーナTOKYO(調布市西町)では16日~21日、23日~25日にバドミントンが行われる。いずれも観戦無料。
開幕直前祭では、デフ陸上のスタートランプを見て出走したり、聴覚に障害のある人たちの世界をVR(仮想現実)で体験したりするコーナーを設置。選手を応援する手話を、府中聴覚障害者協会の講師が教える。競技開催地を巡回する「カウントダウンモニュメント」も登場し、来場者はデフアスリートを応援する折り鶴を折って桜の花型オブジェに入れることができる。開催時間は11時~14時。参加無料。
当日は、全国を巡りながら大会をPRするキャラバンカーが16時30分に市立総合体育館の正面玄関前へ到着する。応援隊の「ふちゅこま」やラッピングカーと一緒に競技会場で記念撮影もできる。
同体育館の近隣にある府中市郷土の森博物館プラネタリウム(府中市南町6)では、デフリンピック開催に合わせた21日・22日に「手話・字幕付き特別投映『ユニバース ~宇宙へ~』」を行う。バリアフリー全天周映像番組の投映は同館にとって初めての試み。「府中市登録手話通訳者の会」の協力により投映前の案内も手話で行う。広報の鈴木さんは「耳の不自由なお客さまから以前、『字幕があれば、もっと内容が分かるのに』という声を頂いた。この番組なら聴覚に障害のある人もない人も一緒に楽しめる」と話す。同館ではヒアリングループ(磁気ループ)補聴システムを設置しており、対応する補聴器を使うと同番組以外でも聞き取りやすくなる。専用受信機(5台)を貸し出している。
特別投映の時間は、21日=10時30分・11時30分、22日=15時30分(各回30分間)。料金は博物館入館料(300円ほか)のみ。定員は各回187人。7日~16日に専用フォームで受け付ける。残席があれば当日9時から総合受付で入場整理券を配布する。