京王電鉄と東京都は1月29日、昨年8月に実施した「京王線・相模原線連続立体交差事業」の事業効果を発表した。
発表によると、18カ所の踏切がなくなったことで踏切事故がなくなり道路と鉄道の安全性が向上したほか、1日平均11時間あった遮断時間がなくなったことにより、特に渋滞が顕著だった国領一号踏切(狛江通り)では、最大290メートルあった交通渋滞が解消された、としている。バスのダイヤの信頼性も向上し、調布駅北口から狛江駅北口間の所要時間が、地下化前は26分だったのに対し21分になった。
地元住民のアンケートでは、「救急車等がすぐに来てくれるという安心感が高まったか」という質問に対し、71.4%が「思う」、11.4%が「やや思う」と答え、全体の8割が効果を実感している。地元消防署員へのアンケートでは、混雑していた道路を迂回(うかい)する必要がなくなり、緊急出動時の移動がスムーズになったと全員が回答している。
京王電鉄では、京王線と相模原線の平面交差の解消により柔軟なダイヤ設定が可能となったことで、2月22日より相模原線直通の特急電車を新設する。同特急は新宿-橋本間を日中20分に1本運行する。