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調布市が都内初トイレカー導入 目標額大きく上回る寄付金1,500万円超

お披露目された「ゲゲゲの鬼太郎」デザインのトイレカー車両

お披露目された「ゲゲゲの鬼太郎」デザインのトイレカー車両

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 調布市が1月8日、市役所前広場で都内初の導入となったトイレカーのお披露目式を行った。

トイレカー内部の様子も公開された

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 同市は能登半島地震被災地でのトイレ不足の課題を受け、清潔なトイレ環境を確保し、避難生活での健康被害や衛生環境悪化を防ぐため、「助け合いジャパン」による全国的受援・応援の仕組みである災害派遣トイレネットワークプロジェクト「みんな元気になるトイレ」へ参加。調布市が被災した場合はネットワーク参加自治体のトイレトレーラー支援を受けられ、他自治体が被災した場合は同市のトイレカーを含めて登録団体が被災地に集まり、支援を行う仕組み。

 都内初のトイレカー導入に向けて、昨年9月にふるさと納税型クラウドファンディング(CF)を開始。目標金額は800万円、ネクストゴール額を1,200万円に設定したところ、235人の支援者から目標金額を大きく上回る1,514万円の寄付金が集まった。

 親しみを持ってトイレカーを使ってほしいと、水木しげるさんが50年以上暮らした「水木漫画の生まれた街」として「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフにデザイン。お披露目式では、車両見学会も行った。

 同市総務部総合防災安全課の宮地朋子さんは「これまで災害時のトイレ対策として、マンホールトイレの整備や携帯トイレの備蓄などの対策を進めてきたが、今回の協定締結により、災害派遣トイレネットワークという非常に力強い仲間を得てさらなる体制の強化につながった。平常時においては多くの方の目に触れることで、改めて災害時のトイレ対策について考える機会になれば」と話す。

 助け合いジャパン代表理事の石川淳哉さんはあいさつで「被災地の水とトイレの問題は深刻。排泄ができないということは飲めない、食べられないという不調につながる。このトイレカーは車内で化粧ができるほど明るく清潔にできている。被災地で調布のトイレカーはきっと『鬼太郎に行こう』と言われる明るい存在になってくれるだろう」と話した。

 平常時は、調布基地跡地運動広場(調布市西町)に常設し施設利用者の常設トイレとして利用するほか、同市イベント開催委の仮設トイレとしても活用。1月12日に行われた調布市消防団出初式会場で実際に使用し、1月15日には能登半島の地震被災地・石川県輪島市に派遣される。

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