京王線の調布-笹塚間が1913(大正2)年に開通し、来年で100年目を迎えるにあたり、調布市郷土博物館(調布市小島町3、TEL 042-481-7656)で現在、企画展「京王線100年と調布」が開催されている。
会場では7つのテーマに分けて展示。「線路は都心から郊外へ」では、京王線の開通に関連した書類や、電鉄会社が電気の供給を行っていた事などを展示。「調布に電車がやってきた」では、京王線開通の効果などが書かれた、原豊穣(南多摩郡長、町会議員などを務めた)の日記などを。「清流多摩川のにぎわい」では、昭和初め多摩川にレジャーランドが作られ、にぎわった様子や、多摩川の砂利採取事業などが行われた事などを紹し、「戦後の多摩の発展とともに」では、戦後の多摩地区の発展とともに大量輸送時代となり、京王線が発展してゆく様子を説明している。
さらに、「地下路線から変わる新しい街へ」では、立体交差化工事の様子や、工事後の調布、布田、国領各駅の駅前広場の模型などを、「京王車両の100年」では、京王線車両の写真や模型を、「消えゆく18の踏切たち-昭和30年ころと今の姿」では、路線の地下化で解消される踏切を、昭和30年ごろに京王帝都電鉄が撮影した写真と、現在の写真を対比させながら展示している。
同館学芸員の平(たいら)さんは「京王線は調布の近現代史の中で重要な役割を果たしており、現在の地下路線化も街が大きく変わるきっかけとなっている。調布の変化や京王線の発展をこの展示で知ってほしい」と話す。
併せて同館では、子ども向けに「夏休み宿題・自由研究セミナー」の参加者を募集している。8月6日開催の「親子で探検!京王線の線路跡をたどる」は7月21日から申込受け付け開始。同22日開催の「バスツアー親子で行こう!京王資料館」は8月6日から。
開館時間は9時~16時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入場無料。10月10日まで。