調布の国領町に1月9日に開院した小児科、内科、婦人科と訪問診療を行う診療所「まりあクリニック」(調布市国領町4、TEL 042-442-2188)と「徳永薬局国領店」(同、TEL 042-444-3417)の建物が、おとぎ話やアニメの世界に出てくるような存在感で地域の風景を彩り、話題となっている。
建設を進めていた2棟の建物。近隣住民らは小児科などが入る病院と分かると、「ジブリアニメに出てきそうな建物で、何ができるのか楽しみだった。子どもが嫌がらずに病院に通えそうだ」と歓迎した。
まりあクリニックの受付は子どもの目線の高さに装飾品が置けるデザインに仕上げ、キッズスペースは漫画「ドラえもん」ののび太の部屋をイメージした空間を作り、ドラえもんの漫画を全巻置く。その横にはSLで有名な大井川鉄道とコラボしたトーマスルームもあり、壁の小さな穴をのぞくと映像が楽しめる仕掛けがあるなど、子どもを飽きさせない工夫を施した。
同クリニックは、在宅患者の緊急対応を24時間受け付けるなど、高齢者向けの在宅医療にも力を入れる。同薬局の瀬良さんは「全国の医療機関の処方箋に対応している。中でも粉薬の分包機は最新式の機器を導入し、小児患者さまの複雑な処方箋にも対応できる設備を整えている」と話す。
同クリニックの事務長・奥富さんは「医院はその提供する医療の質が命。そのうえで患者に選んでもらう場所になるために建物にもこだわった。そもそも病院なんて誰も行きたい場所ではないと思うが、体調が悪くなくても立ち寄りたいクリニックとなることを目標として、地域医療に根差した体制を整えていきたい」と話す。ベビーカーに合わせたドアや座席の配置、手洗いの換気機能を強めて患者が気を使わないような環境にするなど、細かな配慮を施したという。
まりあクリニックの営業時間は9時~12時、14時~17時(土曜は午前のみ)。徳永薬局国領店は9時~18時(同13時まで)。いずれも日曜定休。在宅患者の緊急対応は24時間対応。