調布市つつじヶ丘駅近くに4月1日、こだわり野菜の八百屋「SNSN(シンセン)」(調布市西つつじヶ丘3、TEL 042-445-4237)がオープンした。
ホテル、スーパー、個人店などに産地直送の野菜を卸している同店代表の丸山周作さんらは全国の農家を一軒一軒訪ね、農家ごとに異なるこだわり、好み、思いを把握し、農家と取引先をつなげてきた。農家から「東京で販売して消費者の反応が知りたい」という声を聞いたことをきっかけに、農家と個人をつなぐ小売店として同店をオープン。取引先からの「九州フェアをやるので九州の野菜がほしい」「里芋400キロ欲しい」などの突発的な注文に対応する中で、より定期的に仕入れることで、農家が安定した作付ができることも考慮し、在庫拠点としての機能も果たす。
全面ガラス張りで開放的な店内には、高知県の職人・溝渕加寿彦さんが高知杉で作った棚を配置し、旬の野菜を農家ごとに並べる。千葉県柴海農園の「甘太郎ジュニア」(498円)、長崎県百笑会の「甘さ際立つ新玉ねぎ」(248円)、東京都五十嵐農園の「ほうれん草」(180円)などの定番野菜のほか、埼玉県陽子ファームの「姫イエロービーツ」(328円)、埼玉県遠藤農園「スイスチャード」(258円)など、一般のスーパーでは見かけない野菜や、佐賀県古賀農園の「いちごの王様おおきみ」(598円)、和歌山県ミッキー農園の「清美オレンジ」(100グラム=70円)など、現在取り扱う農家は約20軒。有機栽培の野菜が多いが、今後は全国各地、有機栽培以外の野菜も提供する予定だという(価格は時価、全て税別)。
丸山さんは「農家さんの思いがこもった『ほんとうのごちそう』を取りそろえ、農家さんしか知らない食べ方なども紹介していきたい。いろいろな農家の野菜を試してもらって、自分好みのマイファームを見つけてもらえたらうれしい。地元に根強い店になれたら」と話す。
営業時間は11時30分~21時30分。