国立大学法人電気通信大学(調布市調布ヶ丘1)で行っている女子中高生の理系進路選択支援プログラム「匠(たくみ)ガール」が人気を集めている。オープンキャンパスでは相談会などのイベントも予定している。
先輩匠ガールのお話しを通して卒業後の仕事への 理解を深めるロールモデル講演会
「匠ガール」とは、工学系分野に興味や関心のある女子を表す。2017年度に女子中高生の理系進路選択支援プログラムの採択を受け、電気通信大学が代表機関、NTT先端技術総合研究所と津田塾大学が連携機関になり進めているプロジェクトの名称でもある。
同プロジェクトでは匠ガールたちに工学系の大学や企業の研究開発、製造現場を紹介したり、先輩匠ガールのインタビューを通して卒業後の仕事への理解を広めたりして、進学の応援を行っている。これまでに、NTT武蔵野研究開発センター内の未来ねっと研究所を訪問し最先端の研究現場体験(昨年12月)や、オリンパス株式会社技術開発センター石川で医療機器の開発技術を体験し女性研究者技術者の話を聞くツアー(3月)を行った。
8月に1泊2日で開催する「匠ガール体験合宿2018」は、同大学研究室でラボ体験ができる貴重な機会としてすでに定員50人に達するほど人気が高い。
同大学オープンキャンパス(7月15日10時~17時)では匠ガールを対象に、身近な現象を題材として物理の面白さを紹介する「物理はおもしろい」(12時30分~13時30分、B棟1階教室)、教員や学生が女子中高生の疑問・質問に答える「女子中高生のための進学相談会」(12時~14時、講堂ロビー)を予定している。
担当者は「これからも最先端の研究現場を見学する企業ツアーや、先輩匠ガールの話を聞くロールモデル講演会などを開催していく。SNSでも先輩匠ガールのインタビューなどを発信するほか、ホームページやメーリングリストでも情報を公開しているので、関心のある女子中高生はぜひチェックしてほしい」と話す。「まずはオープンキャンパスに足を運んで、理工系大学の雰囲気を知ることから始めてもらえたら」と呼び掛けている。