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調布の空に花を咲かせる府中の老舗花火店 多摩川花火の歴史と共に

丸玉屋小勝煙火店の従業員ら、本社前の大きな打ち上げ筒

丸玉屋小勝煙火店の従業員ら、本社前の大きな打ち上げ筒

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 夏本番を迎え、全国各地で花火大会が開催される中、打ち上げ花火製造の老舗「丸玉屋小勝煙火店」(府中市押立町1、TEL 042-363-6251)では、10月27日に開催される調布の花火大会に向けた準備が始まっている。

府中本社に並ぶ花火玉、調布で打ち上がる最も大きいサイズは8寸玉

 1864年創業で150年以上の歴史を持つ同店。現在は4代目の小勝一弘(もとひろ)さんが社長を務める。都内に2社しかない打ち上げ花火製造会社のうちの一社で、調布や狛江の花火大会のほか、隅田川花火大会、伊勢神宮奉納花火大会、琉球海炎祭花火大会など、全国各地の花火大会で打ち上げを担っている。調布の花火は、1954(昭和29)年に開催された第1回の煙火競技会から参加しており、多摩川の花火の歴史と共に歩んできた。

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 花火玉は、火薬の配合、光のもととなる「星」を作る星掛け、天日干し、割薬詰め、玉貼り、乾燥など多くの製造工程があり、数カ月かけて作られる。かつては本社敷地内で製造をしていた同社だが、近隣が住宅地となったため、現在は、茨城県と山梨県の2工場で製造をしている。

 加えて同社は、花火という日本の伝統文化の紹介や海外での打ち上げ活動も長年、積極的に行っている。過去にイタリアのサンレ-モ、ポルトガル、マカオの競技会などで優勝したほか、シドニーやジャカルタなど、東京都の姉妹都市での打ち上げ実績も多い。

 「昔は現場で直接点火して打ち上げていたが、安全性を考慮し20年程前から遠隔操作に替わり、花火の世界も様変わりした。コンピューターを使った点火技術が必要になったが、音楽とのコラボレーションなど新しい花火の世界が広がった」と、同社の鈴木さんは話す。

 「主催者の要望に応えながら、予算の範囲内で、花火を見る観客にどうしたら喜んでもらえるかを考え、内容や構成を決めていくのがこだわり。王道の『牡丹(ボタン)』や『菊』がもちろんベースになるが、ご当地に合わせた型もの花火や、オリジナルの新しい型を考えるのも楽しい」とも。

 鈴木さんは「昨年の調布の花火大会は、台風で中止になったので、その分、今年はさらに気合を入れて準備をしている。観客の皆さまを飽きさせない、面白い花火が見られるかもしれない。期待をしながら当日を楽しみにしていただければ」と話す。

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