西調布のクラブハウスで寮生活を送り、味の素スタジアム西競技場など、調布を拠点に練習をしている拓殖大学陸上競技部が10月8日、島根県出雲市で行われる「第30回出雲駅伝」に出場する。
夏の阿蘇合宿、外国人の主将起用が話題となったデレセ選手について「頼もしい」と監督。©拓殖大学陸上部
「出雲駅伝」は、「箱根駅伝」「全日本大学駅伝」と並ぶ大学3大駅伝で、駅伝シーズンの幕開けを飾る大会として、毎年「体育の日」に開催。出雲大社正面鳥居前をスタートし、6区間の45.1キロメートルを競う。関東勢は、箱根駅伝のシード校がエントリーする。
1月の箱根駅伝で8位入賞し、4年ぶりにシード権を獲得した拓大陸上部。出雲駅伝は、前回出場予定だった第26回大会が台風で中止になったため、2011年以来7年ぶりの出場となる。部を率いるのは、通算15回箱根を経験するベテランの岡田正裕監督(73)。「出雲と箱根では、戦略は全く異なる。出雲はショート駅伝で、最初からトップスピードで突っ走るいわば『スピード駅伝』。当日、誰をどの区間に使うかは、選手の調子を見て決めたい」と話す。
シーズンインを前に、選手らは夏の阿蘇を皮切りに妙高、菅平と3つの合宿を行い走り込んできた。合宿の合計日数は38日で、特に同部の伝統である8月の熊本・阿蘇合宿では、毎日40キロメートル、20日間で800キロを走り込んだ。監督は「厳しい練習を乗り越えることで達成感を感じ、自信が付いたはず。初参加の1年生が刺激となり、上級生のモチベーションを引き上げる相乗効果もあった」と振り返る。
今年のチームについて、「箱根を経験した4年生を中心に、赤崎(3年)や吉原(2年)などが順調に成長している。出雲の目標は、前回結果の5位を上回ること。箱根でシードを取ったことがチームの自信となったので、出雲でも面白いレースができるのでは。今シーズンも市民の皆さんの温かい声援を力に、最終目標の箱根に向け頑張りたい」と岡田監督。
2年生・吉原遼太郎選手(商学部)は「厳しい合宿を乗り越えて、しっかり走り込めたことで自信がついた。2年になって気持ちに少し余裕もできた。出雲駅伝では、初参加となる3大駅伝の雰囲気を味わい楽しみつつ、大舞台でもしっかりと力を出したい。出雲で結果を残して、来年の箱根駅伝につなげられれば」と意気込みを語る。
シーズンの幕開けとなる「出雲駅伝」は13時5分にスタートする。