地域密着型の即興音楽とアートのフェスティバル「JAZZ ART せんがわ2019」が9月12日、調布市せんがわ劇場(調布市仙川町1)を中心とする仙川地域で始まる。
「子どものための音あそび」昨年の様子。出演は音楽演劇集団「時々自動」。©池田まさあき
アーティストと観客と街が混ざり合う「親密なコミュニケーションの場」であり、「濃密で小さなフェスティバル」として2008(平成20)年から2018(平成30)年まで11年間にわたって実施されてきた同イベント。主会場である調布市せんがわ劇場の指定管理者制度導入に伴う事業整理で、劇場主催事業としての継続は一旦見送りになった。
開催が危ぶまれると「仙川地域にとっても、世界中の先鋭的な音楽家やアーティストにとっても、ほかにはない新たな出会いの場であるこのイベントをなくしてはいけない」と存続が呼び掛けられた。その後、調布市からの会場協力が得られ、アーティストを中心にした関係者らによる「JAZZ ART 実行委員会(代表:巻上公一)」を設立し、自主開催が決まった。クラウドファンディングによる資金集めも行われ、準備が進められている。
出演者はピアニストの藤井郷子さんや佐藤允彦さんなどの大御所からDJ「テンテンコ」などの若手アーティストまで40人以上で、「JAZZ ART せんがわに出ることが重要」と応援に駆け付ける。例年子どもを持つ市民に人気が高い、0歳児から入場できるライブと即興音楽ワークショップも行う。15日には、「公園ライブ」「CLUB JAZZ 屏風」など無料屋外イベントを開催する。
実行委員は「フリージャズのみならずロック・フォーク・現代音楽・日本伝統音楽などさまざまな形態の即興音楽に関わる音楽家や、詩人・美術家など他では見られない顔ぶれの一流アーティストたちが、年に一度仙川に集まる貴重なイベントである」と開催意義を語る。「プロデューサーのアイデアで実現される、世代やジャンルを超えた組み合わせのパフォーマンスは、聴き手にとってもアーティスト自身にとっても非常に刺激的。若手にとっては大先輩から音楽を学び取る大きなチャンスでもある」とも。「初めて見る人も気軽に楽しめるのが特徴。ぜひ実際に訪れて現場を目撃してほしい」と広く来場を呼び掛けている。
問い合わせは、JAZZ ART 実行委員会(TEL 090-7014-0177)。プログラムやチケット(学生券・調布市民割あり)など詳細は、ホームページで確認できる。9月15日まで。