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府中市美術館で日英画家による作品展「おかえり『美しき明治』」

笠木治郎吉「花を摘む少女」(水彩・紙 星野画廊蔵)

笠木治郎吉「花を摘む少女」(水彩・紙 星野画廊蔵)

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 明治時代に来日した英国人画家たちとその影響を受けた日本人画家らによって描かれた作品の展覧会「おかえり『美しき明治』」が現在、府中市美術館(府中市浅間町1、TEL 03-5777-8600)で開催されている。

アルフレッド・イースト「富士山」(油彩・キャンバス 府中市美術館蔵)

 明治初期に日本を訪れた英国人は、美しい風景や花々、つつましい生活を送る日本人の姿に心服し絵画に描いた。彼らは、日本人に西洋画法を教えて大きな影響も与えた。英国人画家や日本人画家が明治期の日本を描いた作品の中には、土産物として海を渡ったものもある。昨今、その一部が日本に「里帰り」しつつある。

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 同展では、明治期に国内外の画家によって描かれた水彩画・油彩画300点以上を「富士」「日光」「生活」などのテーマに沿って紹介する。作品のほとんどが海外に流失し、残ったデッサン画も関東大震災と空襲により消失するなど、幻の画家といわれた笠木治郎吉の作品も展示されている。

 タイトルの「おかえり」には、日本を描いた作品が海外から里帰りしたことと、現代に明治の美しさを伝えるという2つの意味の意味が込められている。

 同館は「ひたむきで凛(りん)とした明治という時代の『美しき』輝きを現代に里帰りさせた。日本人画家の作品に外国人画家のまなざしを交えることで、150年前の日本の姿に迫ることができるのでは」とコメントしている。

 11月3日は志賀秀孝さん(同館副館長補佐)による講演会「おかえり『美しき明治』」を開く(14時~、90分程度)。同10日には、泰井良さん(静岡県立美術館上席学芸員)佐藤聡史さん(丸山晩霞記念館学芸員)、志賀秀孝さんの「学芸員によるクロストーク」を開催する(15時~、60分程度)。

 なお、日英美術の交流に焦点を当てた同展は、府中市がラグビーワールドカップのイングランド代表チームのホストタウンであることから、府中市施行65周年記念事業の一つになっている。

 開館時間は10時~17時(入場は16時30分まで)。会期中の休館は、祝日を除く月曜と11月5日。観覧料(常設展を含む)は、一般=700円、高校生・大学生=350円、小学生・中学生=150円(府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料)、未就学児および障害者手帳などを持った人は無料。12月1日まで。

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