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調布の子ども食堂、「こういうときこそ」縮小でも支援継続 一斉休校受け

3月5日開催の様子、プラスチック容器で用意された食事を食べる男児

3月5日開催の様子、プラスチック容器で用意された食事を食べる男児

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 新型コロナウイルス感染拡大防止で、3月2日から市内小中学校・特別支援学校の一斉休校が実施される中、「こども食堂かくしょうじ」が、影響を受ける子どもと保護者の居場所や食事を提供するため、規模を縮小して3月5日に開催、支援を続けている。

覚證寺住職の細川真彦さん(右)と、こども食堂かくしょうじ代表の小林孝さん

 「こども食堂かくしょうじ」は、調布名誉市民である水木しげるさんの墓がある「覚證寺」(調布市富士見町1)で、2016(平成28)年4月から始まった。同寺住職の細川真彦さんは「以前、寺で中学生の学習支援をしていた時、芋の天ぷらなどをおやつに出すと本当にうれしそうに食べてくれた。その姿を見て食べ物の持つ力を改めて感じ、子ども食堂を始めるきっかけになった」と話す。

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 3月の開催について、ちょうふこどもネット副理事長で、同子ども食堂代表の小林孝さんは「一斉休校で懸念しているのは、子どもと保護者の心身への負荷が増えること。特に単身保護者や多子世帯は生活維持が困難になることも危惧される。負担が少しでも軽くなるような安心できる居場所作りは、子ども食堂開設当初からの目的。休止することも当然考えたが、必要な対策を講じられるかどうか話し合いを重ね、規模を縮小して開催することにした」と話す。

 富士見町・石原小地区は、都営・市営住宅が多く、日頃からひとり親家庭や共働き世帯の子どもに対して、地域ぐるみで子育てが行われている。間もなく5年目を迎える同寺の子ども食堂は、広く開放されており、他地区から参加する親子も合わせて、いつもは100食ほどを準備するという。

 3月の開催は、同地区のひとり親家庭・多子世帯・共働き世帯に参加を限定。食事は皿への配膳はやめ、できたての料理をふた付きのプラスチックパックに用意した。テーブルの間隔を空け、座る向きを変えるなど配慮。手洗いの徹底のほか、部屋の換気とアルコール消毒を定期的に行った。毎回平均80人ほどがやって来るが、「新型コロナの影響で、5日の参加は普段の5分の1程度。準備した弁当を持ち帰る親子が半数以上だった。感染予防を意識している家庭が多いのでは」と小林さん。

 「調布エリアでは、本当に食べるのに困るほど厳しい状況にある子の数は限られると思うが、学校や給食がなくなることで食生活が乱れ、居場所も限られるためストレスがたまる。働く親にとっても負担が大きい。おいしい食事は生きるための基本。子ども食堂は、子どものためだけではなく、そこに関わる大人や若者の居場所でもある。スタッフは皆、開催できてよかったとの感想だった」とも。

 このほか、3月11日と14日、調布市子ども食堂ネットワークが、「こどもフードパントリー調布」を開催。一斉休校で困っている子どもを応援しようと、フードバンク調布や調布市社会福祉協議会と協力し、調布市市民プラザあくろす(国領町2)などで、必要とする家庭に食べ物を無償で配布した。

 覚證寺の細川さんは「気になっている子の姿が、いつものように見られると安心する。こういうときだからこそ、支援することを続けたい。新型コロナで閉そく感が広がる中、ほんの数時間でも、出来立ての食事と気の抜ける場所を提供する活動ができれば」と話す。

 次回開催は、3月19日(17時~19時30分)。料金は、子ども=100円、大人=300円。縮小開催のため参加条件あり。

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