調布市に本社を置くごみ収集企業の調布清掃(調布市深大寺東5、TEL 042-485-1166)に現在、地域住民から感謝のメッセージが続々と届いている。
平常時の調布清掃ごみ収集の様子 リヤカーをモチーフにしたロゴの作業着を着て
1953(昭和28)年にリヤカー1台で創業した同社は、人々の暮らしに役立ち住みよい社会をつくるという思いの下、現在では140台以上の車両を有し、同市をはじめ小金井市・多摩市・武蔵野市・稲城市・町田市の家庭ごみや事業ごみ、家電リサイクル品の収集、下水関係の保守・点検などを行っている。一部の車両には地域住民の緊急事態に備えてAED(自動体外式除細動器)を搭載し、街の安心・安全も支えている。
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛の影響で、3月下旬から不燃ごみや古布を中心に収集量は平常時の倍近くに増加した。緊急事態宣言後、リサイクル品や粗大ごみの新規受付を休止するなど業務を一部縮小しているが、家庭ごみなどの収集は作業員各自が健康管理を徹底しながら休まず継続。年末年始休業などと違い、終わりが見えない不安な状況や不十分な分別が原因と思われる火災が発生するなど作業員の苦労が続いている。
作業員への感謝のメッセージが届き始めたのは4月上旬ごろ。同じ人が何度も書いてくれたカードや子どもが書いてくれた絵がごみに添えられ、時には作業員の家族のことも思って大人用と子ども用の手作りマスクを手渡してくれるなど、これまでに数百件の感謝が届けられた。
同社経営企画室の是永充弘さんは「今まで経験のない困難に作業員は疲労困憊(こんぱい)しているが、このようなねぎらいの言葉や励ましが作業員の原動力になっている。これからも地域の皆さまが安心して生活できるよう、どんな時でも業務を続けていきたい」と話す。