「琳派(りんぱ)今様II『椎橋和子の世界』」が現在、東京アートミュージアム(調布市仙川町1、TEL 03-3305-8686)で開催されている。
琳派は江戸時代から続く絵画の一流派で、「風神雷神図」で有名な俵屋宗達(たわらや そうたつ)に始まり、「燕子花図(かきつばたず)」「紅白梅図」で知られる尾形光琳(おがた こうりん)、「風雨草花図」(通称「夏秋草図屏風」)を描いた酒井抱一(さかい ほういつ)などが有名。金泥や銀泥を用い鮮麗な色彩で描かれた作品は、装飾的で高いデザイン性があり、現代作品も世界中でファンが多い。
椎橋さんは、1954(昭和29)年東京生まれ。日本デザインスクール卒業後、テキスタイルと着物のデザイナーとして活動。その後、武蔵野美術学園日本画専攻科で学び、日本画家に転身した。花を題材とした作風が特徴で、2002(平成14)年からパリやニューヨーク、ロンドンを中心に海外で発表。作品はフランスの美術館で収蔵され、イタリアやカナダでも受賞経験がある。
東京アートミュージアムで個展を行うのは、2018(平成30)年依頼の2度目。「甘 美」「風雅」など31点を展示している。
椎橋さんは今回の展示について「私は、今まで日本画の技法で日本の花を描きその日本の空気や風、光、大地を意識して作品と対峙してまいりました。今、この時期に私の描く花で少しでも皆様の心に癒しの花を咲かせられたらと思って居り今回の発表を本当にうれしく思って居ります」
(原文ママ)とメッセージを寄せる。
同館では現在、来館に際しマスクの着用をお願いし、体調が優れない場合や発熱がある場合は来館を控えるよう呼び掛けている。
開館時間は11時~18時30分(入館は18時まで)。休館は、月曜~水曜、8月13日~16日。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小中学生=300円。9月27日まで。