創業38年を迎える中華料理店「広味坊」(世田谷区)が新たな業態として手掛ける本マグロ専門店「海鮮坊(かいせんぼう)」(調布市仙川町1、TEL 03-5969-8821)が4月28日、調布市仙川駅近くにオープンした。
「海鮮坊(かいせんぼう)」」料理人の澗瀉(まがた)さん(左)とスタッフの仁木さん(右)
中華料理店で使う食材の仕入れのために店主の五十嵐さんが自ら豊洲市場に通い、本マグロの仲買人とも信頼関係を築く中、手頃に本マグロを食べられる店が近隣にあまりないことから自らお店を開きたいと思うようになった。五十嵐さん自身がシングルマザーとして生活する経験から、中華料理のように長年の経験を要する調理技術を持った料理人が多数いなくても、大方は板前一人で調理でき、子どもを持つ女性も働きやすい業態にしたいと、和食一筋の料理人を招き、コロナ禍のテークアウト需要にも対応する本マグロの専門店として同店をオープンした。
イートインでは、本マグロの刺し身をメインに中華の小鉢を付けた「海鮮定食」(1,320円)や、「スパイシー鉄火丼」「ゴマみそ鉄火丼」(以上1,100円)、広味坊でも提供している「うにカニ丼」(2,100円)などを用意。丼のご飯は中華料理で一般的な、青菜を混ぜ込んだ菜飯にし、テークアウトで用意する「本まぐろ中トロサク」(2,200円)にも特製の中華辛味ダレを付けるなど、中華料理をヒントにしたマグロの新しい食べ方も提案する。
テークアウトはそのほかに、時々で内容が変わる「マグロづくし小鉢」(3品=1,200円)、「ちらし丼セット」(890円)、「出汁(だし)巻き玉子(たまご)」(648円)なども用意。旬の食材を使ったメニューを今後増やしていく予定。
店舗面積は約7坪でカウンター6席とテーブル4席を用意。和風のシンプルな内装に赤い椅子を配し、女性でも来店しやすい店舗に仕上げ、アクリル板なども用意しウイルス感染対策を徹底して営業する。
五十嵐さんは「子どもの頃から本物のマグロの味を知ってもらいたい。地域に密着し女性でも働きやすい店、地域の皆さまに『マグロならこの店』と言ってもらえる店になれば」と話す。
営業時間は11時30分~21時(時短要請に従う)。月曜定休。