アジサイの花が見頃を迎えた「府中市郷土の森博物館」(府中市南町6、TEL 042-368-7921)で現在、「あじさいまつり」が開催されている。
同館は約14ヘクタールの敷地に市内地形を縮図にした緑地公園があり、市の花ウメや市の木ケヤキなどさまざまな植物が栽培されている。現在は約1万株のアジサイの花が青色や赤色に咲き、訪れる市民の目を楽しませている。
例年は5月下旬から「あじさいまつり」を行っていたが、昨年と今年は緊急事態宣言による東京都の措置に従い臨時休館が明けてからの開催になった。イベントも「あじさいコンサート」は開かず、針金細工やあめ細工などの昔懐かしい技を披露する「職人芸」(不定期)と、アジサイにちなんだ小物を作る「あじさい工房」(7月4日)を感染予防をしながら行う。
イベントを縮小した分も来園者にゆっくりアジサイを見てほしいと鑑賞スポットを増加。新しく整備したのは、田んぼ南側斜面の「アジサイの丘」、本館前の芝生広場西側の「アナベルの小径(こみち)」、野外ステージのある芝生公園南側の「アナベルの丘」。アナベルは北アフリカ原産の品種で、花序が球形で白い色が特徴(改良品種のピンク色もある)。
担当者は「今年は花の色付きが早い。新スポットの『アナベルの小径』『アナベルの丘』で咲き誇る白いアジサイをご覧いただければ」と話す。「旧府中町役場や水車小屋などレトロな復元建築物と調和した風情を、密にならないよう気をつけながら楽しんで」とも。
期間中、アジサイを題材にした俳句を募集している。園内に設置された投句箱に投函すると、園内の「やすらぎ亭」に作品が掲示される。小中学生の部もある。
開館時間は9時~17時(最終入館は16時)。開催中は月曜休館。入館料は一般300円ほか。7月4日まで。感染状況や混雑具合により入場を制限する場合がある。