切り絵作家・タナカマコトさんの作品展「タナカマコト展“風、抜ける”」が9月18日から、調布市文化会館たづくり1階展示室(調布市小島町2)で開催される。
美術界に限らず音楽、CMにも作品を提供するなどして活躍するタナカマコトさんは、はさみを巧みに扱い、レシートや書籍の言葉を残しながら形を切り抜き、残された言葉と切り抜かれた形を関連付ける独自のスタイルで活動。代表作「タダのカミ様」は、人間の欲望の証拠だというレシートを「神様」のフォルムにして浄化するというコンセプトの下に制作された。その媒体の持つ意味と形の関連付けの独自性が評価され、「第20回スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル」でグランプリを受賞。さらに、グランプリアーティスト展では、自身の娘への読み聞かせから生まれた創作童話をテーマに、広辞苑や文庫本を素材に、会場いっぱいに広がる切り絵のインスタレーション「切りひらひらく」を発表し、話題を呼んだ。
同展では、「風鈴」をモチーフとしたインスタレーションをはじめ、「タダのカミ様」「切りひらひらく」など約50点を展示。さらに、エントランスホールには「お家で作って、たづくりに風鈴を飾ろう☆」で一般公募する作品と共に新作を展示する。
募集する作品は、紙コップ、カラーペン、はさみ、糸、折り紙、鈴などで制作する風鈴。風鈴は魔よけ・厄よけの力があり、音の聞こえる範囲に住む人々には災いが起こらないという言い伝えがあることから、コロナ禍が早く収束し穏やかで明るい世の中になることを願い、応募作品は同展示会期中に同会場エントランスホールに展示する。
公募締切りは 9月6日。作品展の開催時間は10時~18時。入場無料。11月14日まで。