深大寺(調布市深大寺元町5)が1月30日、良縁成就を願う亀形の「えんむすび絵馬」の授与を始めた。
同寺の縁起によると、およそ1300年前、結婚を反対され、湖の島に幽閉された娘の元へ行くために、恋仲の童子が深沙大王(じんじゃだいおう)に祈願したところ霊亀(れいき)が現れ、その背に乗って島に渡ることができた。この2人から生まれた子がやがて出家し、深沙大王を祭ったのが同寺の始まりと伝わる。「えんむすび絵馬」は、この亀にあやかり作られた。
絵馬は手足や頭のある胴体と、縁起の良い亀甲紋を取り入れた甲羅の2枚が重なりひもで結ばれている。胴部分に書いた願い事は上に重なる甲羅によって隠され、希望者は両面テープで止めることもでき、名前などのプライバシーが守られる。色は黄・青・緑・桃・紫の5色。
お寺仏像研究家で芸人のみほとけさんは、SNSで「絵馬に願い事を書きたいけど人目が気になるというジレンマから解放される。亀自体とても縁起の良い生き物で見た目もかわいい」と投稿。府中市から参拝した女性は「カラフルだけど色彩が落ち着いていて上品。何色の絵馬にしようか選ぶのも楽しい」と話す。
同寺職員の横山さんは「良い『ご縁』がありますようにと五角形で5色にした。恋愛に限らず仕事や友人関係など、あらゆるご縁との良縁成就をお祈りいただければ」と話す。
500円で授与している。