神代植物公園(調布市深大寺元町5)で4月19日、竹の花が咲いた。
同園には広さ4470平方メートルの「竹・笹園」があり、多種類のタケを栽培している。同日、園内を見回っていたスタッフがウンモンチクの色が変わっていることに気づき、花が咲いたと分かった。
竹はめったに咲くことがなく、その仕組みは今でも謎が多いとされる。古い資料から過去の開花例を調べたなかには、モウソウチクは約60年に一度、マダケとハチクは約120年に一度咲くという研究者がいる。イネ科の植物である竹は花もイネのように小さく、地下茎がつながった竹林全体で開花する。同園スタッフは「当園で咲いたという話は聞いたことがない」と口をそろえる。
竹は花が咲くと枯れるといわれる。種類によって地下茎まで枯れるものと、地下茎は枯れずにタケノコが伸びて竹林を再生させるものがある。今後、同園の竹・笹園がどのようになるかスタッフも注目を寄せる。
広報の土方千鶴さんは「初めてのことで珍しい現象のため、いつまで開花しているか今後の竹林がどうなるか私たちも分からない。『竹・笹園』は『うめ園』の奥のため普段は目に留まりにくいと思うが、この機会に見守っていただければ」と話す。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住・在学の場合は無料)、小学生以下無料。