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調布「ウイスタリア洋菓子店」、懐かしくて新しいケーキ作り続け60周年

「wistaria(ウイスタリア)洋菓子店」看板商品のスーパーショートケーキ

「wistaria(ウイスタリア)洋菓子店」看板商品のスーパーショートケーキ

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 調布市つつじヶ丘駅近くの「wistaria(ウイスタリア)洋菓子店」(調布市東つつじヶ丘2、TEL 03-3309-6705)が8月20日で60周年を迎える。

「wistaria(ウイスタリア)洋菓子店」店長の近藤美佳さん(左)と三代目綾子さん(右)

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 現オーナーシェフの近藤博俊さんの父が開業した洋菓子専門店。1963(昭和38)年に八幡山でフルーツパーラーとして営業を始め、1965(昭和40)年に同所へ移転してから、洋菓子専門店として「食べた人を笑顔にする、スポンジ生地がおいしいケーキ」をモットーに営業を続けてきた。幼い頃食べた客が大人になって帰省して食べても「懐かしい思い出のおいしい味」と言ってもらえるケーキ作りを大切にするとともに、常に時代に合わせた味に改良し、「懐かしくて新しい」味を追求し続けているという。

 「きめの細かいしっとり感」を大切にする生地の焼き上げは、調整が難しいというガス窯を利用し、「口溶けの良さ」を追求。合わせるのは、北海道産生乳100%のフレッシュ生クリーム、九州産高千穂発酵バター、季節を感じる旬のフルーツなどで、近藤さん自ら牧場や農園に出向き、自身の目と舌で確認して選んだ素材を使用。保存料、マーガリン、ショートニングなどは使わない。

 子どもの頃からケーキ作りを見るのが好きだったという長女の綾子さんは、3代目として父と共に製造を担当。「山形県産サクランボのタルトや青森県産紅玉リンゴのパイなど、季節限定の商品を発売する度に、お客さまから『毎年楽しみにしてる』と言ってもらえることがうれしくてパティシエを目指した」と自身の原点を振り返る。妻で店長の美佳さんは、これまでで印象深かったこととして、東日本大震災やコロナ禍の不安な時期に、ケーキが人々の癒やしになっていることを感じ、「自分たちにできることは、おいしいケーキを作ることだと再認識した」と話す。

 60周年を機に原点に戻り、看板商品の「スーパーショートケーキ」を改良。「クリームとスポンジ生地が同じ速度で溶ける」という食感をさらに高め、「懐かしくて新しい」味を作り上げた。さらに60周年を記念し9月20日まで「創業祭」として、店頭に座るテディベアをモチーフにしたポストカードやオリジナルエコバッグを進呈する。

 綾子さんは「これからもブラッシュアップを続けるとともに、新たな素材を探して取り入れ、『懐かしくて新しい』ケーキを提供し続けていきたい」と話す。

 営業時間は10時~19時。月曜定休(祝日の場合は翌日休業)。

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