竹を使った明かりのオブジェで年末年始の府中の街を彩る「おもてなしライトアップ~竹あかりで府中のお正月~」が12月28日、京王線府中駅周辺で始まる。
2017(平成29)年から行っている同イベントは、年末の買い物や大國魂(おおくにたま)神社の初詣などで府中を訪れる人をもてなすために、府中駅南北のスカイナード(ペデストリアンデッキ)とけやき並木通りに竹の照明作品を飾り夜間点灯させる。府中市と一般社団法人「まちづくり府中」が主催し、ワークショップに参加した市民の「竹あかり」作品など約150本を並べる。
一般的に正月飾りには松が使われるが、府中では古くから竹を飾ってきた。大國魂神社に伝わる「七不思議」の一つ「境内に松の木なし」に由来する。神様の大国様と八幡様が武蔵野に出かけ、暗くなったので八幡様が宿を探しに行った。八幡様は「ここで待っていろ」と言ったが戻らず、待ちぼうけの大国様は「まつはういものつらいもの」「まつは大嫌いだ、まつのはいやだ」と嘆いた。それ以来「待つ」を「松」に例えて嫌うようになり、境内に松の木が一本もなく、植えてもすぐに枯れると伝わっている。市民も正月の門松に松を使わず、竹を飾る風習がある。
担当の関谷昴さんは「府中の伝統や習慣と関わりの深い竹を使った、温かな明かりで街を照らしたい」と話す。
点灯時間は16時30分~24時。2月4日まで。