プラザギャラリー(調布市仙川町1、TEL 03-3300-1010)で現在、「仁木智之展-A HUGE GLASSCASE SHOW-」が開催されている。
仁木さんは横浜市生まれで東京芸術専門学校を卒業後、英国・ゴールドスミスカレッジ(大学院・修士課程)を卒業。立体作品作家として数々の作品を制作、発表している。
同展は作家の仁木智之さんの立体作品「乗って遊べるもの」をテーマにした「レースカー計画」(1998年)と「Still living」(2004年)の2点を展示。
「レースカー計画」は全長365センチでレースカーテンや鉄パイプ、タイヤなどを組み合わせた乗って遊べる作品で手こぎの要領で走行可能。日常的なさまざまな要素を合成、再構築し「乗り物」としての形態に凝縮させたもの。平凡な存在の中にある美しさや奇妙さを感じ、人々の生活環境と美術との相互関係をより密接なものとして探求できると考え生まれた作品。
「Still living」は全長234センチでステンレスや低反発ウレタン、スピーカーなどを素材とし、屋外において展開することを目的に制作。四輪キャスターにより、ひとりから複数人のけん引力で移動が可能。内部に人が入り低反発ウレタン製クッションに横たわることができ、外部に配した3つのマイクから周囲の音声を拾い内部のスピーカーから聞くことができる。身動きの取れない状況下で方向感覚を失い、低反発クッションから生じる浮遊感を周囲の音や動きとともに体感できる作品。
同ギャラリーは建築家の安藤忠雄氏が建築したガラス張りの打ち放しコンクリート造り。24時間ショーウインドー越しに鑑賞が可能。夜は照明が照らされ、日中とは違う存在感が表現されている。
来年1月11日まで(会期中無休)。