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調布で上原修一さんの銅版画作品展「やわらかくて、かたい」

「やわらかくて、かたい」上原修一 銅版画作品展

「やわらかくて、かたい」上原修一 銅版画作品展

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 銅版画家の上原修一さんの作品展「やわらかくて、かたい」が現在、東京アートミュージアム(調布市仙川町1、TEL 03-3305-8686)で開催されている。

「ガウディのテーブル、そして椅子」2020年

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 上原さんは1963(昭和38)年に長野県須坂市で生まれ、1986(同61)年に明治大学文学部を卒業。芸術の道は、1984(同59)年にセツ・モードセミナーで長沢節さんに師事し絵の基本を身につけた。1994(平成6)年、美学校で吉田克朗さんから銅版画を学び、現在は同校で銅版画工房の講師を務めている。

 1995(同7)年から東京都や長野県で個展を開催。2010(同22)年にはイタリアで「フィレンツェ日本映画祭2010関連企画」にも参加。グループ展は「さっぽろ国際現代版画ビエンナーレ展(1998年、2000年)」や「山本鼎版画大賞展(2005年、2008年=上田市長賞、2011年、2015年、2021年)など多数参加。

 今回は「ガウディのテーブル、そして椅子」など約43点を展示。上原さんは銅版画について「製版と刷りを経て間接的にイメージを表現する行為だが、そのプロセスで作家の意図や計画から大きく外れた状況にしばしば遭う。ジョセフ・ペネルの『偉大なエッチャーで、かつて腐食の技術をマスターした人はいなかった』という言葉が、エッチングのみならず銅版画全ての技法に現在でも当てはまる。版、インク、紙はじゃじゃ馬のようにわがままであり、かつ魅力にあふれた存在だとしみじみ思う」とメッセージを寄せる。

 さらに「私は制作途中のコントロールできない『偶然』の状況を受け入れることをいとわない。むしろ、その即興性との協奏を自らの『必然』の技法へとつなげる工夫が楽しくうれしい。そこに私自身の想像力をはるかに超える新たな『表現』の可能性がおぼろげながら見えてくる。銅が持つ柔らかさと硬さのバランスを介さなければ顕(あらわ)せない『銅版画』の世界を展示するのでご覧いただきたい」とも。

 開館時間は11時~18時30分(入館は18時まで)。月曜~水曜休館。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小中学生=300円。3月31日まで。

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