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競輪界初・公募による競輪短編小説集-売上全額を震災支援の義援金に

「京王閣競輪場物語」

「京王閣競輪場物語」

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 昨年、京王閣競輪場(調布市多摩川4)が主体となり、競輪界で初めて実施した「短編競輪小説公募事業」の入選作品集「京王閣競輪場物語」が7月1日から販売される。1冊360円。売り上げは全額、震災復興の義援金として寄付する。

京王閣競輪場の場内(関連画像)

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 普段競輪になじみのない人にも同競輪場を知ってもらうことと、競輪のさらなる発展、活性化を目的に昨年12月14日から公募を実施。2カ月後の締め切りまでに216編の応募があった。

 審査員は、競輪とオートレースの振興団体であるJKAの元会長・下重暁子さん、2001年「天国への階段」が第14回山本周五郎賞候補作となり、競輪愛好家として知られる作家の白川通さん、遠藤篤子京王閣社長、長友貴樹調布市長の4人。

 同作品集には審査の結果、入賞した6作品を掲載。賞金10万円が贈られた最優秀賞「シュン」は「家族愛と絆を見つめ直すこと」がテーマ。執筆者である猪狩弘之さん(福島県いわき市、63歳、男性)は「競輪のイメージを変えたい」と話す。猪狩さんは今回の震災で床上浸水し、原発事故も重なり、3週間の間に避難所や親族の元など5カ所を転々とした。「猪狩さんのような方の支援に少しでもつながれば」と主催者が売上全額を義援金として寄付をすることを決めた理由の一つとなった。

 そのほか、審査員特別賞(賞金5万円)には「風のモザイク」(齋藤健次さん、栃木県、50歳男性)と「四と八」(猪股俊行さん、宮城県、46歳男性)の2編が、京王閣競輪場賞(賞金2万円)には「虹色のバンク」(村松龍さん、静岡県、71歳男性)、「ホームバンク~競輪3代記」(一白心平さん、東京都、36歳男性)、「スタートライン」(茶々丸さん、群馬県、41歳女性)の3編が選ばれた。

 体裁はA5版、62ページ。京王閣競輪場ホームページと同競輪場内のインフォメーションコーナーで販売する。

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