都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)の植物会館展示室で「災いを乗り越えた植物たち~力強い生命力で人々を励まし、災害の歴史を今に伝える~」が開催されている。
広島の原爆でも生き残った「アオギリ」の二世の苗木など「被災植物」の苗木も複数展示
原爆により数十年は草木も生えないと言われた焦土でも生き残った樹木がたくさんあることを知った、同植物園の職員が企画した同展。東日本大震災の津波で奇跡的に一本だけ残り、今は復興のシンボルとなっている陸前高田市の「一本松」をはじめ、日本各地に残る被災植物を紹介、人と植物の関わりについて考察する。
「一本松」をはじめ、関東大震災で幹を消失しながら再び芽吹いた「横浜開港資料館のタブノキ」、東京大空襲の焼け跡が残る「浅草寺のイチョウ」、原爆投下によって被爆したが再び緑を取り戻した「広島のクスノキ」「長崎・山王神社のクスノキ」、阪神淡路大震災の復興シンボルとして植えられた「北淡震災記念公園のサクラ」を紹介する。
同園担当者は「今回紹介する植物は戦災や自然災害で壊滅的な打撃を受けたにもかかわらず、それに耐え生き続けることで私たちに希望と勇気を与えてくれる。その力強さなどから、これまでとは違った植物とのかかわりを考える機会になれば」と話す。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住在学の中学生は無料)、小学生以下無料。8月12日まで。