調布市武者小路実篤記念館移動展「新しき村美術展」が現在、調布市文化会館たづくり(調布市小島町2)1階展示室で開催されている。
同展は、調布市文化・コミュニティ振興財団が主催し、調布市武者小路実篤記念館(若葉町1)が実施する特別展「新しき村の100年」をはじめとする新しき村創立100周年事業の一貫として開催。同市で晩年を過ごした武者小路実篤が提唱した「新しき村」で100年にわたり行われてきた芸術活動を紹介する。
武者小路実篤は1918(大正7)年、「人間が人間らしく生きる」社会の実現を求め、宮崎県児湯郡木城町石河内に「新しき村」を創設。1939(昭和14)年には、埼玉県毛呂山町に新たな活動拠点が設けられ、現在も2カ所で実篤の意志を受け継いだ新しき村会員の人々により活動が続けられている。新しき村では創立以来、大正時代には画期的だった8時間労働で農作業などが行われ、それ以外の時間は、会員が各自の個性を発揮してさまざまな芸術活動を実施。村の精神に賛同して村を支援する村外会員と共に、支部活動や芸術活動を通して会員同士が切磋琢磨(せっさたくま)し、自己の成長を目指している。
同展では、埼玉県毛呂山町の新しき村美術館が所蔵する、実篤が描いた村の産物や風景画、村への思いを託した実篤の書、同記念館が所蔵する新しき村会員が愛蔵した実篤の書画や会員の作品を展示する。
関連イベントとして、29日にギャラリートークを行う。22日と12月6日に会員へのインタビュー映像を同記念館の学芸員の解説付きで上映、12月2日に文学講座「新しき村100年と武者小路実篤」を開催する。ギャラリートークは無料、先着順。上映会と文学講座は、要申し込み。
開催時間は10~18時。入場無料。11月26日・27日休館。12月9日まで。