縁結びの寺で知られる東京・調布の「深大寺」地域を舞台にした短編恋愛小説「深大寺恋物語」の公募が2月13日、始まった。
第14回の授賞式。入賞者、最終審査員、深大寺張堂山主との記念撮影
同寺に今も残る縁起絵巻には、創設の由来が男女の恋仲であったことが描かれている。その物語をヒントに2004年に開始した同企画は今回で15回目。毎年日本全国から約400作品の応募があり、6作品が入賞となる。最優秀賞1作品には賞金10万円、審査員特別賞2作品には5万円が贈呈される。その他、深大寺特別賞、深大寺そば組合賞、調布市長賞が設けられている。
応募作品は調布市内の図書サークル会員や市民らによる事前審査を経て、最終審査にかけられる。最終審査は「時代屋の女房」で第87回直木賞を受賞した村松友視さん、「切羽へ」で第139回直木賞、2018年に「その話は今日はやめておきましょう」で第35回織田作之助賞を受賞した調布市出身の井上荒野さん、文芸評論家で日本ペンクラブの常務理事を務める清原康正さんの3人が行う。
同事業の実行委員長を務める吉井秀治さんは「『小説』の公募を通して水や緑があふれ、寺やそばがある、この素晴らしい深大寺という地域を多くの人に知っていただき、訪れてもらうことを目的に始めた活動。『映画のまち調布』でもあるので、いつか作品を映像化し、さらに多くの人にこの街の魅力を伝えられれば」と話す。
応募は1枚800字詰めの専用フォーマット(ホームページに掲載)を使い4000字5枚以内。締め切りは7月31日13時。