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梅雨明けの調布・多摩川に釣り人戻る 「江戸前アユ」に釣果期待

多摩川、二ヶ領上河原堰付近でのアユ釣りの様子

多摩川、二ヶ領上河原堰付近でのアユ釣りの様子

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 長かった関東地方の梅雨が明け猛暑日が続く中、長梅雨の影響で解禁後も少なかったアユ釣り客の姿が7月29日、調布を流れる多摩川でも多く見られるようになった。

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 多摩川の「二ヶ領上河原堰(にかりょうかみがわらぜき)」(染地2)から「多摩川五本松」辺りの中流域は、魚影が濃く当たりの良い人気の釣りポイントの一つ。天気の良い週末には、二子玉川から調布までの多摩川に200人を超すアユ釣り客が見られることもあるといい、ようやく梅雨明けした今週末は、多くの釣り人が糸を垂らすと予想される。

 東京都の発表によると、2019年多摩川に遡上(そじょう)したアユは、推定333万尾。調査開始以降、2番目に多かった昨年の推定994万尾に比べると、約3分の1に減少した。遡上数の増減は自然の摂理で、前年の産卵数によって決まるといい、2006(平成18)年以降は毎年100万尾以上が遡上。高度成長期の水質悪化などで激減した生息数が、近年は回復している。

 川崎漁協総代の山崎充哲さんは「今年はアユの遡上が少なく、7月は梅雨寒と相まって釣り人はさっぱり見当たらなかった。アユ漁では、良いアユが捕れている。このまま晴天が続けば、アユも活性して釣果が期待できるのでは」と話す。

 多摩川のアユは、「江戸前の天然アユ」として庶民に親しまれた貴重な水産資源。山崎さんによると、川の水質改善によってこの10年で味も良くなったという。江戸時代、将軍家に献上された天然アユの復活に、釣り人らの期待が高まる。漁期は10月14日まで。

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