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「調布国際音楽祭」オンライン開幕へ挑戦 クラウドファンディングで実現目指す

「調布国際音楽祭」昨年の様子 ©Hikaru_Hoshi

「調布国際音楽祭」昨年の様子 ©Hikaru_Hoshi

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 自宅などからオンラインで楽しめる音楽祭「@(アット)調布国際音楽祭2020」が6月14日~21日の開催に向け、準備を進めている。

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 調布市文化・コミュニティ振興財団と調布市が主催する同音楽祭は、2013(平成25)年に世界で活躍する音楽家の鈴木優人さんをエグゼクティブ・プロデューサーに迎え、「調布の地から音楽の輪を広げる」ことを目的としたクラシック音楽祭としてスタート。国内外のアーティスト、市内の音楽愛好家や音楽大学の学生が集まり、調布市グリーンホールおよび調布市文化会館たづくり(調布市小島町2)をメイン会場に、調布駅前広場や市内の古刹(こさつ)として広く知られている深大寺など、同市内各地で開催されてきた。

 8回目となる今回は、ベートーヴェン生誕250周年記念プログラムを中心とした各公演を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため全て中止。「こんな状況だからこそ、クラシック音楽を届けて皆さまの時間に彩りをもたらしたい」という願いの下、開催の場をインターネット上に移した新しいスタイルの音楽祭「@調布国際音楽祭2020」が企画された。タイトルの「@」には、アドレスとして使われる「アット」や自宅で過ごす「stay at home(ステイアットホーム)」、「あっと驚く…」などの意味が込められている。

 プログラムは、同音楽祭のため来日を予定していた世界的ピアニストのマーティン・シュタットフェルトさんがドイツから送るリモートピアノ演奏や「世界初!オリジナル楽器で奏でる音楽家100 人が参加したオンライン合奏&合唱~ベートーヴェン『交響曲第9 番』より第4 楽章~」、「鈴木雅明オンライン・パイプオルガンリサイタル」、栗コーダーカルテットによる「楽しい子どものためのオンラインコンサート」といった20以上の大小さまざまなコンサートを用意し、特設サイトでの動画配信を予定している(プログラム名は仮称)。

 同祭では、開催実現に向け、演者の出演料やウェブ・動画製作費用、運営費など調達するためクラウドファンディングを実施。目標金額を500万円に設定し、2,000円から30万円までの支援を受け付ける。支援者へのリターンには、オリジナルTシャツや支援者限定ライブへの招待、エグゼクティブ・プロデューサーの鈴木さんとのオンラインレッスンやプライベートランチ、リハーサルでの指揮者体験などを用意。音楽祭のコンセプトや実現にかけるスタッフの思いなどの詳細は、クラウドファンディングサイトで確認できる。

 同サイトで鈴木さんは「物理的に集うことができなくても、音楽そのものの素晴らしさは1ミリも変わらないし、音楽を愛する気持ちは変わらない。これまで当たり前のように使っていた『場』が一時的に使えない、ということにすぎない。(中略)そこで今年は、その『場』をコンサートホールからインターネットへ移し、調布発の『オンライン音楽祭』として開催することを決めた。(中略)ただこの開催に際しては、これまでとはまったく異なった技術、スタッフ、そしてサービスが必要。みなさまからの貴重なご支援を活かして、家から安全に、そして楽しく参加でき、上質な音楽とライブ感にあふれたオンライン音楽祭を作っていきたい」(原文ママ)とコメントする。

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