調布の和陶器店で輪島漆器展-洞爺湖サミットの「杯」も

洞爺湖サミットの歓迎夕食会の乾杯で使用された「サミットの杯」

洞爺湖サミットの歓迎夕食会の乾杯で使用された「サミットの杯」

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 調布の和陶器店「うつわ」(調布市仙川町1、TEL 03-5384-2252)で現在、輪島塗漆器展が開催されている。

輪島塗漆器展が開催されている和陶器店「うつわ」の店内の様子

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 同展は、文化庁認定の輪島塗技法に基づき輪島漆器の制作・販売を行う千舟堂 岡垣漆器店(石川県輪島市)の作品を展示・販売する。同店は年に2~3回ほど陶器展を開催しているが、漆器展は今回が初めて。店内に畳を用意し、漆器に合わせた雰囲気作りに務めている。

 展示作品は日常で使う漆器など約200点。エコがテーマになった2008年洞爺湖サミットの歓迎夕食会の乾杯で使用された「サミットの杯」も展示している。丈夫で塗物の修理などもでき、日本の伝統文化であることから選ばれたこの杯は朱塗りで、内側中央に国花の「山桜」と環境や自然の象徴である「緑の葉」を、その上に使用する人のイニシャルなどを蒔絵で描き、青貝の螺鈿(らでん)を施す。外国の首脳などが使いやすいように脚を長くしたのも特徴。

 千舟堂の岡垣祐吾さんは「漆器は高価で正月に使う物というイメージが強いが、丈夫で修理もでき、使えば使うほどつやが出るため普段使いに適している。近年では職人も減ってきているので、日本の文化・伝統を守っていくためにも多くの方に触れていただきたい」と話す。

 展示販売する作品は、「乾漆はし」(3,000円)、「煮物碗」(5万7,750円~)、「三段重 帯春秋(47万2,500円~)、「サミット杯」(10万5,000円)など。期間中、破損した塗物の修理も受け付けている。

 開催時間は10時30分~18時30分。12月8日まで。

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