調布の国分寺崖線に沿ってガイドと歩くイベント「調布がいせんウォーク2023」が11月26日、開催される。
「調布がいせんウォーク2023」のスポット 宇賀神様がまつられている通称「蛇姫様の祠(ほこら)」
多摩川が10万年以上の歳月をかけて武蔵野台地を削り取ってできた「国分寺崖線」の斜面地や、その周辺に残る自然や史跡を巡る同イベント。崖線上の雑木林の保全活動を行う市民ボランティア7団体が集まる「ちょうふ環境市民会議」が企画運営する。調布市内の緑地は年々減り、「自然豊かな調布の魅力が失われつつある」と同団体理事の児島秀樹さんはいう。崖線に沿って歩き、豊かな自然を感じることで、環境保全への興味関心を持ってもらうことを目指し、毎年開催している。
当日は、約8.2キロの距離を約3時間かけて歩く。仙川駅前公園をスタートし、入間町・若葉町の雑木林を通り、崖線の尾根道を経て、深大寺自然広場(カニ山)がゴール。生き物コース、樹木コース、地形コース、歴史コースに分かれ、それぞれボランティアガイドが案内する。生き物コースでは、「蛾(ガ)の帝王」というニックネームを持つ多摩川自然情報館(染地3)の解説員や鳥に詳しい専門家が昆虫や動物を紹介し、樹木コースでは樹木医が木々について解説。地形コースでは地形の特徴などを紹介し、歴史コースでは点在する史跡を紹介するなど、崖線の魅力を伝えながら、アップダウンのあるルートを歩く。
ゴールの深大寺自然広場(カニ山)では、キャンプ場のかまどで焼き芋を用意。市内の地域活動「グッドモーニング調布!」が養蜂活動で採集した蜂蜜を土産として進呈する。
児島さんは「緑地はなくなってから本当の価値を感じるが、長年かけて作られた緑地は簡単には再現できない。『調布のグリーンベルト』を歩き、調布の大きな魅力だと思う自然を改めて感じ、環境を守ることに興味を持ってもらえれば」と話す。
当日の集合時間は、生き物コース=8時30分、その他のコース=9時。参加費は、大人=300円、小学生=100円。10月20日、参加者の募集を始めた。メールで申し込み、応募者多数の場合は抽選。