
関東大学アメリカンフットボール1部リーグが8月30日、アミノバイタルフィールド(調布市西町)で開幕する。
同リーグは「TOP8」と「BIG8」の16大学で構成され、毎年TOP8下位とBIG8上位が入れ替え戦を行う。TOP8が目指すのは、阪神甲子園球場で行われる全日本大学選手権の決勝「甲子園ボウル」。今年で第80回を迎える日本最古のボウルゲームは、12月14日に開催される。
関東学生アメリカンフットボール連盟の関根恒さんによると、今季のTOP8は2連覇中の法政大と、過去10年で5度の関東王者に輝いた早稲田大の2チームを中心に展開していくと予想されるという。
関根さんは「法政大は昨年の甲子園ボウルで立命館大に惜敗したが、準決勝では一昨年の学生王者・関西学院大を延長戦で破った。法政大は甲子園ボウルを見据えて、春に10試合のオープン戦を行うなど精力的。早稲田大も3年ぶりの王座奪回を狙う。この2チームを追うのが、昨年3位の慶応大と近年上位を維持する立教大。さらに過去最高の同率3位(5位)と躍進した東京大や古豪復活を期す明治大なども上位をうかがう」と話す。
昨年、全日本大学選手権への関東出場枠が1から3に拡大されたため、優勝争いだけでなく全日本への出場権争いも注目される。開幕から約2カ月間で実施される短期決戦のため、「勢いに乗ったチームが一気に上位へ進出する」可能性もあるという。
今年は屋外スポーツにとって危険な猛暑だが、リーグでは以前から熱中症対策にも力を入れている。ナイター試合を実施したり、主会場のアミノバイタルフィールドではスプリンクラーによる散水でフィールドの表面温度を下げたりするほか、試合中の突発事故に対応できる「ゲームドクター」を配置。通常のタイムアウトに加え「ウオータータイムアウト」を導入し、選手の体調管理に努めている。
アメリカで最も人気のあるスポーツといわれるアメフトの「パワー・スピード・戦術」など華やかなプレーに加え、チアリーディングや吹奏楽の応援、校歌合唱など大学スポーツ特有のショー的な要素は「ルールを知らない初心者も観戦を楽しめる」という。
8月30日は「調布市民デー」として市民を無料招待する。当日は調布市在住を示す身分証明書などの提示が必要。同市民デーは10月12日と11月2日にも実施する。1部のリーグ戦は11月30日まで。8月19日から電子チケットを販売予定。紙のチケットは当日券のみで、試合会場で販売する。