都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)で1月22日から、「梅と福寿草展」が開催されている。
同展は毎年この時期に行う新春を祝う催し物で、ウメの鉢植え17点とおそよ10種類のフクジュソウ約30点を植物会館展示室で公開している。
フクジュソウは、旧暦正月(1月末から2月初め)に咲き、新年をことほぐ花として正月の床飾りに用いられたことから縁起の良い「福寿」という名が付けられた。元日草(ガンジツソウ)や朔日草(ツイタチソウ)とも呼ばれる。野生状態で開花するのは2月中旬のため、正月飾り用に売られている鉢物は加温して育てる。
ウメは同園内の「うめ園」でも72品180本が栽培されているが、今年は例年より開花が遅れ、ほとんどがつぼみの状態。同園によると、開花の見込みは2月上旬。
現在はロウバイの花が咲き、ろう細工のような透明感のある花びらと甘い香りで来園者を楽しませている。ロウバイは中国原産のロウバイ科の落葉低木で、中国名も蝋梅(ろうばい)。名前は花色が蜜ろうに似た薄黄色でウメと同じころ花が咲く、ろう月(旧暦12月)に咲くからなどのいわれがある。
同園担当者は「冬でも植物園の見どころはいろいろある。つつじ園では、京都御所紫宸殿(ししんでん)の『右近の橘』の血筋を引いたタチバナが小さなミカンのような実をつけている。ウメやロウバイと共に鑑賞してほしい」と話す。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜休園。入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住在学の中学生は無料)、小学生以下無料。今月27日まで。