調布市とその近隣のビジネス&カルチャーニュースを平日毎日届けるインターネットニュース媒体「調布経済新聞」の記事数が4月11日、4000本に達した。
「さようなら調布駅-最終電車に多数の見物者」記事の写真(2012年8月)
最初の記事は14年前の2008(平成20)年9月4日で、布多天神社神楽殿で開催されるダンスイベントを紹介したもの。公開から現在までの総アクセス数は約3300万ページビュー。最初の1年間のアクセス数は約39万ページビューだったが、その後順調にアクセス数を伸ばし、昨年同期間では約530万と13倍以上となった。
開設から数年後に開始したSNSでも徐々に読者を増やし、ツイッターは約9600、フェイスブックは7200、LINE公式アカウントは3400と、市内有数のフォロワー数を持つメディアに育った。
新しいことに価値が置かれがちなネット情報において、過去の情報は検索しにくかったり、削除されてしまったりする傾向がある一方、同メディアでは全ての記事を保存・公開しているのも特徴。
14年の間には、2011(平成23)年の東日本大震災では「調布FM、停電中も非常用電源で放送-NPOもネットで情報配信」など調布でも計画停電が実施される中、市民への情報提供に奮闘するコミュニティーFMを取材。2012(平成24)年には京王線の地下化に伴い、「さようなら調布駅-最終電車に多数の見物者」と路面を走る最終電車を見学に来た人々を紹介した。その後、調布駅近隣の開発状況を随時取り上げ、2017(平成29)年には駅跡地にできた大型商業施設や市民待望のシネコンについて詳細に記事化。2019年にはラグビーW杯で盛り上がる調布の様子を、2020年からはコロナ禍でも独自のアイデアで生き延びようと努力する店やオンラインでのイベント開催などの挑戦を取材してきた。これらの記事は今でも読むことができる。
大前勝巳編集長は「『まちづくり』は地域への関心が不可欠で、そのためには地域の情報に多く触れてもらうことが必要。調布経済新聞が調布の情報を知る媒体の一つとして、市内外の方々に楽しんでいただき、地域に関心を持つきっかけになればうれしい。今後も『まちの記録係』として調布を見つめていきたい」と話す。さらに、「調布にはさまざまな媒体がある。伝えたい相手を想定し市内媒体をいかに活用し、市民に情報を届けるか、いざという時には官民で力を合わせ、地域情報を伝える仕組みを作ることも、今後のまちづくりには必要では」と地域広報のあり方も提言する。