国立天文台三鷹キャンパス、新展示室を公開-ガイドツアーもスタート

国立天文台三鷹キャンパスの新展示室

国立天文台三鷹キャンパスの新展示室

  • 0

  •  

 国立天文台三鷹キャンパス(三鷹市大沢2、TEL 0422-34-3688)は5月16日、新展示室(西棟1階)を公開した。旧展示室は見学者の休憩室として利用される。

[広告]

 同キャンパスは、2000年から市民が自由に見学できるコースを整備し、年末年始を除く毎日公開している。現在、個人や団体など年間約2万人の見学者が訪れている。

 新たに公開された展示室は、国立天文台で行っている観測・研究成果のパネル展示や、2019年稼働開始を目標に国際協力で建設計画を進めている口径30メートル光学赤外線・次世代超大型天体望遠鏡(Thirty Meter Telescope=「TMT」)など、さまざまなプロジェクトを紹介している。最新天文学を映像で学ぶことができる多目的上映室も併設した。

 展示物は、ハワイの8.2メートル大型光学赤外線望遠鏡「すばる望遠鏡」や長野県の野辺山宇宙電波観測所にある45メートル電波望遠鏡の模型、現在チリで建設中で、2012年から本格的な運用開始を予定している国際共同プロジェクト「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計」(ALMA=アルマ)のジオラマ、太陽観測衛星「ひので」に搭載されているX線望遠鏡カメラ部の構造モデルなど。今後、展示品やパネルを随時増やす予定。

 6月1日から、案内スタッフが見学に同行して施設や展示機器の説明を行う「ガイドツアー」も始まった。希望者は事前申し込みを行い、ガイドと共に定められた見学コースを1時間ほど見て回る。

 「登録有形文化財コース」は、国登録有形文化財に指定されている第一赤道儀室(20センチ屈折望遠鏡)、太陽塔望遠鏡(通称=アインシュタイン塔)、天文台歴史館(65センチ屈折望遠鏡)など、望遠鏡だけでなく歴史的建造物を見学できる。太陽塔望遠鏡では、通常の見学では入場できない塔内部に入り構造や資料の説明も聞ける。

 「レプソルド子午儀コース」は「日本の時刻決定の基準点」記念碑、子午儀資料館(レプソルド子午儀室)、ゴーチェ子午環、天文機器資料館(自動光電子午環)などの貴重な観測機器類の実物を見ながら国立天文台(旧・東京天文台)が行ってきた経緯度や時間の決定について学ぶ。

 常時公開時間は10時~17時(入場は16時30分まで)。ガイドツアーの時間は、「登録有形文化財コース」=第1・3火曜13時30分~15時、「レプソルド子午儀コース」=第2・4火曜13時30分~15時。第5火曜、祝日、年末年始(12月28日~1月4日)は行わない。雨天決行。無料。定員各日20人で先着順。希望者は、実施日の前週月曜12時~木曜17時に、インターネット・ファクス・往復はがきで申し込む。問い合わせは国立天文台天文情報センター(TEL 0422-34-3688、平日9時~18時)まで。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース