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府中・大國魂神社で「くらやみ祭」 クライマックスは8基のみこし渡御

一之宮から六之宮、御本社(ごほんしゃ)と御霊宮(ごりょうぐう)の合わせて8基の神輿が御旅所へ向かう(過去の様子)

一之宮から六之宮、御本社(ごほんしゃ)と御霊宮(ごりょうぐう)の合わせて8基の神輿が御旅所へ向かう(過去の様子)

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 大國魂(おおくにたま)神社(府中市宮町3、TEL 042-362-2130)の例大祭「くらやみ祭(まつり)」が4月30日、始まる。最大の見どころは5月5日夜に行われる8基の「神輿(みこし)渡御」。府中の大型連休が祭り一色に染まる。

大きな花笠萬燈は高さ3メートル、重さ50キロになるものも(2023年)

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 1000年以上の歴史を持つ同祭の起源は「武蔵国の国府祭」。かつては町の明かりを消した暗闇の中で行っていたと伝わる。「江戸名所図会」にも登場し、「武蔵府中のくらやみ祭」として東京都の無形民俗文化財(風俗慣習)に指定されている。

 祭りは4月30日の「品川海上禊祓式(みそぎはらえしき)」で始まる。5月1日は大祭中の安全と晴天を祈る「祈晴祭(きせいさい)」、2日は8枚の鏡を塩で磨き清める「御鏡磨式(みかがみすりしき)」の神事が非公開で行われる。

 3日・4日はさまざまな神賑(かみにぎわい)行事が催され、見物人たちが神社や周辺地域に集まる。3日の見どころは、祭り情緒を盛り上げる「囃子(はやし)の競演」。18時30分に始まり、19時30分ごろけやき並木に10台の山車がそろう。20時からは旧甲州街道を4頭の御神馬が駆ける「競馬式(こまくらべ)」も行われる。4日は、青年会が中心になって制作した萬燈(まんとう)の出来栄えと操る力量を競う「萬燈大会」が目を引く(12時30分~14時30分)。大鳥居前で大型の太鼓がごう音を響かせる「太鼓の響宴(きょうえん)」(17時~18時)や、22台の山車がおはやしを奏でながら巡行する「山車行列」(18時~21時)も人目を引く。

 5日は最も重要な「例祭」と摂末社の「神事」を神職が執り行う。関係者が「御霊遷(みたまうつし)の儀」を行い、氏子たちが「道清めの儀」「太鼓送り込み」などをして準備が整うと、クライマックスの「神輿渡御」が18時に始まる。御旅所(おたびしょ)までの行程は「おいで」と呼ばれ、白丁(はくちょう)姿の担ぎ手が威勢良く進む。6日は朝4時に御旅所を出たみこしが担当する町内を巡った後に神社へ戻る。「おかえり」ともいい、9時に「鎮座祭」(非公開)を行い祭りが完了する。

 神社境内にある「ふるさと府中歴史館」では4月23日~5月6日、「くらやみ祭」特別展示を行う(無料、4月30日休館)。フォーリスでは4月29日から「子供神輿・子供太鼓・萬燈」(5日まで)と「六之宮神輿」(2日まで)を展示。5月3日~5日は、おはやしを披露する。けやき並木通りでは3日に「武蔵国府太鼓の演奏」を行う。神社の周辺地区は3日~6日、交通規制を行う。

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