アフラック生命保険(新宿区)は、保有するオフィスビル「アフラックスクエア」(調布市小島町2)で使用する全ての電力について、CO2を排出しない再生可能エネルギーへの切り替えを実施し、同ビルが一年間に排出するCO2の約8割に当たる約2200トンを削減できる見込みとなった。
アフラック生命保険の環境活動を推進する同社総務部ファシリティマネジメント課の高瀬英邦さん(右)と多根奈々さん(左) アフラックスクエアにて
日本に初めてがん保険を導入した同社は、「『生きる』を創るリーディングカンパニー」を目指し、誰もが安心して健やかに自分らしく生きる社会の実現に貢献するため、持続可能な環境の保護にも取り組んできた。2019年8月、あらためて環境保護に関する基本理念と具体的な活動方針を定めた「環境経営宣言」を制定し、重要テーマの一つである「気候変動への対応」として、オフィスビル「アフラックスクエア」のCO2排出量を2030年までに50%削減(アフラックグループ基準の2007年比)という目標を策定した。
国内唯一の自社ビルである築25年超の同ビルには約1500人の従業員が勤務し、省エネ活動や、館内ではペットボトルを使用しないなど環境保護の取り組みを行い、建築物等の環境性能を国際基準で評価するLEED認証のゴールドレベルを取得しているが、同社が国内で排出していると算出されるCO2の約3割は同ビルが占める。
そのうち約8割を占める電力について再生可能エネルギーの導入を決定し、発電所の所在地や電源種が明確な電力小売事業者を選定し、太陽光で発電された電力契約への切り替えを実施。これにより、2030年までとしていたCO2排出量50%削減目標を前倒しで達成できる見込みとなった。
残り約2割を占めるガス式設備についても高効率なシステムに更新し、CO2を排出しないビルを目指す。再生可能エネルギーの調達方法や活用、さらにはエネルギー利用量の削減について検討を継続し、従業員も継続しやすく満足度の高い取り組みを行っていく予定。
同社総務部ファシリティ専任課長の高瀬英邦さんは「これまでもこつこつと環境保全の活動を行ってきたが、今回の取り組みは従業員一人一人の意識をさらに高めることにもつながる。地域に寄り添う企業として、調布市や周辺地域の方々と共に環境保全について考えていけたら」と話す。