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特集

インタビュー2014-09-30

『地域をつなぐ要でありたい』
-深大寺表参道商店会 会長 鈴木一(はじめ)さん

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 調布市佐須町、八雲台、調布ヶ丘地域をまたぐ、深大寺表参道商店会。調布市のほぼ中心にあるこの商店会は、住宅地に位置し、長年に亘り地域の絆を築いている。
 深大寺表参道商店会会長の鈴木一(はじめ)さんに、「商店会」の地域活動や、その活動に込められた思いを聞いた。

鈴木さん

■調布の「へそ」の商店会

-深大寺表参道商店会の取り組みについて教えてください。

 私たち深大寺表参道商店会は、年に1回「青空へそ市」(通称:へそ市)という地域イベントを企画しています。例年11月ころに開催しており、餅つきや出店、太鼓の演奏など多くの人でにぎわう商店会の一大イベントです。
 へそ市はもともと、20年ほど前に、商店会の若者で青年部を作ったときに始まり、今年で20回を数えます。調布のほぼ真ん中に位置する商店会なので、「へそ」と言う名前を付けました。
 私は以前、役員の入れ替えがあったときに会長になり、10年目を迎えました。世代交代を繰り返しながら若い世代が活発に活動してくれているので、続けることができています。

青空へそ市

 また、東日本大震災後、復興支援の取り組みを始め、宮城県岩沼市早股地区との交流を行っています。被災時、「直接現地で力になれることをしよう」ということで、消防団に所属する役員が中心となり、現地で復興支援活動を行ったことが交流のきっかけでした。現地の混乱の中で、どぶさらいなどの作業を一緒に取り組むうちに早股地区(宮城県岩沼市)の方々と打ち解け、自然と関わりが生まれてきたようです。
 現地で活動を行ってきたメンバーから「大変な状況だから、今後も支援を続けていこう」という言葉を受け、商店会として復興支援に取り組むことに決めました。募金活動などで終わるのでなく、長く実のある支援をしていくには何ができるかを考えたときに、対象を早股地区に絞って、直接の交流や縁を大切にして、継続的な支援をしていこうということになりました。

復興支援ボランティア

■「一回の支援」よりも「継続的な交流」を

-現在はどのような復興支援を行っているのでしょうか。

 その後、へそ市でも岩沼師の特産物や名物「とんちゃん焼き」の販売も行い、売り上げを寄付金として届けるようになりました。現地からも手伝いに来てくださって、直接の交流も含めた形での支援ができるようになりました。被災地の状況を伝えるパネル展示なども設置することができ、地域の方への理解を深めるきっかけとなりました。
 現地の視察にも定期的に訪れています。当初は、田んぼや畑の塩害から復旧するのが大変だったのですが、今年はもう米や作物の収穫もできるようになり、状況は落ち着いてきたようです。復興住宅も早く用意され、新しい家に住むことができるようになった方も多くいらっしゃると聞いています。
 今年、7月には商店会の親睦旅行を兼ねて20人ほどで現地を訪れ、情報交換や視察を行いました。
 復興のシンボルとして建設している「千年希望の丘」の視察も行うことができ、整備が着々と進んでいる印象を受けました。

現地でのボランティア

■個人ではできないことが地域ではできる

-今後支援をどのように続けていこうと考えていますか。

 被災地の人々からは、「被災のことを忘れないでほしい」「つながりを保っていってほしい」という思いを聞きます。しかし、視察後に東京に戻ってくると、どうしても目の前の生活に追われ、被災地で感じたことが薄れていってしまいます。
 だからこそ、一年に1回でも2回でも、途切れずに関わり続けることが必要だと思っています。
 一人の力で支援を続けて行くことはとても難しいことだと思いますが、商店会が中心になって関わり続けて行くことで、地域の窓口となり、これからも被災地との交流や情報を、地域の方々に届けることができると思っています。商店会を中心に地域として取り組み、土地と土地でつながることで、個人ではできないことができるのだと思います。
 お互いに無理をせず、今後も息の長い活動をしていけたらと考えています。

青空へそ市のにぎわい

-商店会として一丸となって取り組む事ができたのはなぜでしょうか

 商店会の中に、消防団、青年会議所、商工会青年部など地域のボランティア活動にすすんで取り組んで、経験を積んできた人が多くいることが大きいと思っています。役員を中心としたベテラン層、若手を中心にした青年部、そして女性部がうまくバランスを取って支え合っているので、いい形ができていると思います。

青空へそ市のもちつき

■商店会が地域の要になる

-商店会長として活動に込めている思いを教えてください。

 深大寺表参道商店会は54年目の商店会。昔は150軒ほどの商店でにぎわっていたのですが、年々会員は減り、現在では70軒ほどの会員になってしまいました。数が減っていく中でも世代交代を繰り返して、今があります。
 駅から離れている土地で、住宅地の中にある商店会ですから、地域住民の方々とのつながりが大切です。商店会には、地域を一つの共同体としてつなぐ、要になる役割もあると思います。
 今後もへそ市などを通して、昔からの地域でのつながりを続け、新しい関係をつくり、地域の結束力を強めていきたいと考えています。
 大きな夢を掲げられるとかっこいいのかも知れませんが、「現状維持」が今の目標です。幸い次の世代も育ってきました。私は会長の役目を今年で終えて、次の世代に役目を受け渡していきます。

【深大寺表参道商店会】

 調布市佐須町、八雲台、調布ヶ丘地域をまたぐ商店会。年に一度の「青空へそ市」をメーンイベントとして、長年、地域活動に積極的に取り組んでいる。地域の要として、宮城県岩沼市早股地区への復興支援活動、交流事業を行う。

Facebookページ

商店会ロゴ

 商店会のロゴマークは調布市の形をしたキャラクターの中心に「へそ」のデザイン。地域公募に寄せられたデザインから採用された。

(取材協力:スポットライト出版

■鈴木一さんプロフィール
 スズキ建築測量事務所 土地家屋調査士
 調布市佐須町在住。スズキ建築測量事務所の二代目。40代から、深大寺表参道商店会会長となり、10年間、地域の絆を結ぶ商店会活動を行う。2011年からは、商店会として震災復興の支援活動に積極的に取り組み、地域と被災地を結ぶ活動に尽力している。

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