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府中・大國魂神社で「くらやみ祭」 4年ぶりみこし渡御や行事開催

くらやみ祭のクライマックス神輿渡御(コロナ禍前の様子)

くらやみ祭のクライマックス神輿渡御(コロナ禍前の様子)

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 府中の大國魂(おおくにたま)神社(府中市宮町3、TEL 042-362-2130)で4月30日、「くらやみ祭(まつり)」が始まる。4年ぶりにみこし渡御が復活し、5月6日まで多くの神事や神賑(かみにぎわい)行事が行われる。

巨大な御先拂太鼓(おさきばらいだいご)の音が市中に響き渡る(コロナ禍前の様子)

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 同祭は武蔵国の「国府祭」を起源に千数百年前から続く例大祭で、昔は深夜にみこし渡御を行ったため「くらやみ祭」と呼ばれる。コロナ禍前は期間中に約80万人が訪れにぎわったが、2020年から3年間は感染予防のため見物人が集まるみこしや大太鼓は登場せず、唐櫃(からびつ)で渡御するなど神職だけで行った。

 今年は2019年までと同様に周辺地区の交通規制を行い(5月3日~6日)、さまざまな催しを盛大に行う。併せて、境内に露天も出店する(酒類は提供しない、飲食は定められたスペースを使う)。

 4月30日は「品川海上禊祓式(みそぎはらえしき)」、5月1日は「祈晴祭(きせいさい)」、2日は「御鏡磨式(みかがみすりしき)」を神社関係者が行う。3日は「はやしの競演」「競馬式」、4日は「御綱祭(関係者)」「子供みこし連合渡御」「萬燈(まんとう)大会」「太鼓の響宴」「山車行列」が行われる。5日は最も重要な「例祭」を神職が執り行い、「宮乃咩(みやのめ)神社奉幣」「御饌(みけ)催促の儀」「動座祭」「威儀物(いぎぶつ)授与」「御霊遷(みたまうつし)の儀」などの祭事を関係者が行う。一方、氏子たちによる「道清め」「太鼓送り込み」で準備が整うと、クライマックスの「みこし渡御」が18時に始まる。

 みこしは、同神社が祭る6つの宮(一之宮=小野神社、二之宮=小河神社、三之宮=氷川神社、四之宮=秩父神社、五之宮=金鑚神社・かなさなじんじゃ、六之宮=杉山神社)と御本社=大國魂神社、御霊宮(ごりょうぐう)=大國魂神社の8基。大太鼓のごう音が響く中、威勢の良い担ぎ手たちによって御旅所(おたびしょ)へ、それぞれ運ばれる。

 5日夜、関係者が「坪宮(つぼのみや)神事」「野口仮屋(かりや)の儀」「やぶさめ式」を古式ゆかしく行う。翌6日未明、御旅所を出たみこしは担当町内を巡行した後、同神社に戻る。還御したみこしから御霊を本殿に遷(うつ)す「鎮座祭」(一般非公開)を行い祭りは終わる。

 神社境内にある「ふるさと府中歴史館」では4月25日~5月7日、画家の綾部好男さんが描いた絵画と共に同祭の歴史と民俗を紹介する「『くらやみ祭』特別展示」を行う(無料、5月1日休館)。神社近くの旧甲州街道とけやき並木では5月3日~5日、「子どもみこし」「萬燈大会」「おはやし」を行う。

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