カフェを併設するスリランカ紅茶専門店「風舎by FUSHATHE（フウシャ・バイ・フウシャテ）」（調布市布田1、TEL 042-444-5733）が9月19日、調布市京王多摩川駅近くから調布駅近くの天神通りに移転し、リニューアルオープンした。

「風舎by FUSHATHE」オーナーの野澤三千代さん（左）とマネジャーの咲さん（右）

　スリランカ紅茶専門店「FUSHA tealounge（ティーラウンジ）」として2018（平成30）年7月、京王多摩川駅近くにオープンした同店。約20年前、家族ぐるみの付き合いだったスリランカ人にスリランカ国内を案内してもらい、「広大な茶畑の美しさや紅茶のおいしさ」に魅了された野澤三千代さんが手がける。香りや味が異なるさまざまなスリランカの紅茶を日本で紹介したいと、現地で紅茶の学校に通って紅茶の専門家であるティーマスターの資格を取得。紅茶の直輸入を始め、紅茶と現地で習った料理を提供する店として同店を開いた。

　現地のスパイスを使ったスリランカカレーなど本場の味は人気を集め、週末には行列ができる人気店となったが、住宅街にあったため、近隣への騒音などを考え移転を決意。「スリランカ紅茶の販売という原点に戻る」という思いを込め、新店には事業を始めた当初の店名を使い、ゆっくりと紅茶を選んでもらえる販売コーナーとカフェを分け、紅茶をより中心にした新店にリニューアルした。

　提供する紅茶は、これまで同様、野澤さん自ら訪問した農園の中から、仕入れたい農園や等級の茶葉を、紅茶の学校の恩師で現在は紅茶産業を統括する国の機関ティーボード（紅茶局）のトップにリクエストする。送られてきた茶葉をテイスティングして商品を決め、ブレンドやパッケージなど日本国内で加工して販売する。

　店舗面積は約20坪で、店内はスリランカが大きな影響を受けたイギリスをイメージし、石造りのような壁にアンティークを配置。茶葉を練り込んだボードを天井とカウンターに使い、ほんのり紅茶が香る空間に仕上げた。

　1階の紅茶販売コーナーには、6つの産地の紅茶やフルーツをブレンドした紅茶など常時15種類前後の茶葉とティーバックを用意。12席を用意した2階のカフェでは、茶葉を選べる紅茶（730円～）のほか、「ティーラテ」（730円）やオリジナルブレンドティーなども取りそろえる。スリランカ料理は「スリランカチキンカレー」（セット＝1,300円）のみに絞り、「シフォンケーキ」（630円）や「イングリッシュスコーン」（880円）など、紅茶と相性のいい自家製デザートを引き続き用意する。

　野澤さんは「来年3月には、スリランカの茶畑見学や紅茶セミナーを織り込んだ、20年前に感動した旅を再現したツアーも企画している。歴史のあるこの天神通りで、末永くスリランカの紅茶と文化を紹介する店になれれば」と話す。

　営業時間は10時～20時。月曜定休。