電気通信大学で「おもちゃの病院」-卒業生らが「治療」、100回目へ

調布の電気通信大学開催された壊れたおもちゃを直す「おもちゃの病院」の診察風景

調布の電気通信大学開催された壊れたおもちゃを直す「おもちゃの病院」の診察風景

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 電気通信大学(調布市調布ヶ丘1)内の創立80周年記念会館で9月18日、壊れたおもちゃを直す「おもちゃの病院」(TEL 042-443-5880)が開かれる。

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 おもちゃの病院は、エンジニアとして企業で活躍した同大学の卒業生たちが、社会連携センターの地域交流事業として発案し、2003年7月から毎月1回開いているもの。今回は「東京国際科学フェスティバル2010」参加イベントに登録され、児童館や「調布市環境フェア」「こどもあそび博覧会」での開院も含めて100回目の開催となる。

 おもちゃを直す「医師」の治療方針は、子どもと一緒に壊れたおもちゃを調べて、動く仕組みを知ってもらいながら一緒に直すこと。持ち込まれる「患者」はロボット、オルゴール、電動ぬいぐるみなど多様だが、電池不良か電池ホルダーやその端子の接触不良が原因であることが多いという。

 小学4年生の女子児童が動かなくなったぬいぐるみを持ってきた時は、電池カバーを外すためにドライバーを渡したが回す向きが分からず、まず締める方向(時計回り)と緩める方向(反時計回り)から教えた。別の男子児童の光線銃はバッテリーとランプを結ぶケーブルが切れていたので、ビニールチューブをはがして線をつなぎ直してからテープをまくように指導すると元通り光るようになった。児童は「おれが直した」と言って喜び、「将来はこの大学に通いたい」と話したという。

 代表の前田隆正さんは「幼いころから科学の面白さにふれ興味を持ってもらいたいと思いボランティアで始めた。壊れたおもちゃが直ったときに見せる子どもの笑顔が励みになっている。おもちゃの修理をきっかけにして、この大学で先端技術を学んでくれたら卒業生としてもうれしい」と話す。

 開催は毎月第3土曜日。診療場所は、同大学キャンパス「創立80周年記念会館」。無料。

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