西調布駅前で100年続く老舗八百屋、移転へ-常連客ら惜しむ声

取り壊しが迫る100年続いた青果店「いも仙」

取り壊しが迫る100年続いた青果店「いも仙」

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 2012年完成予定の京王線の立体交差化に伴う駅前再開発に伴い、西調布駅北口で約100年間にわたり営業を続けてきた青果店「いも仙」(調布市上石原1、TEL 042-483-2327)の店舗取り壊しが迫っている。

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 同店は、調布駅前通り沿いに1910(明治43)年ごろ創業。店舗面積は約21坪。店名は創業者の妻である「お仙さん」が野菜や雑貨などを販売していたことから付けられた。当時貴重だった電話の取次ぎ場所にもなっていたことや店内の木製のレジスターが今でも現役で使用されているなど、歴史を感じさせる店舗が名物になっている。

 昭和初期の建物ということもあり、市内を描くカレンダーの図柄などに使用されたほか、企業のポスターやテレビ番組で取り上げられるなど、西調布駅前の風物詩として住民にも親しまれてきてきた。

 取り壊し時期は未定だが、周辺店舗の閉店や移転、取り壊しが相次ぐことから、常連客や建物を惜しむ人から惜しむ声が相次ぎ、店舗の備品や開店当初からの民具などの保存を検討しているという。

 同市在勤の30歳代男性は「銅ぶきの看板や、人情味あふれるお店の人が相まって大のお気に入りだっただけに残念。移転しても一部だけでも保存すれば地元の名所になるのでは」と話す。

 営業時間は9時~19時。日曜・祝日定休。

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