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調布の子育てカフェ「aona」の音楽イベント好評 12月はクリスマス特別企画も

8月に行われた第1回コンサートの様子

8月に行われた第1回コンサートの様子

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 今年4月、調布駅南口のビル「セントラルレジデンス調布」(調布市布田4)2階にオープンした子育てカフェ「aona」の音楽イベントが好評だ。

子育てカフェ「aona」で今年10月に開催されたコンサートの様子

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 8月に同カフェの企画・主催でスタートした「aona sprout concert」が第1弾。クラシックなど本格的な音楽を、子育て奮闘中のお母さんたちだけでなく高齢者など多世代の市民にも、手頃な時間と料金で定期的に提供することを目指しこれまで2回開催した。初回のバイオリンとピアノ演奏会には、午前中の催しにもかかわらず親子連れなど70人近くが来店。12月にはクリスマスにちなんだ歌のミニコンサートや、絵本の朗読とクラシック演奏、1月には絵本作家の作品紹介とギター演奏など多彩なイベントを予定している。

 「aona sprout concert」は、桐朋学園大学音楽部(若葉町、調布ケ丘)の学生ボランティア・グループ「MECP(Music Explorer Concert Project)」のクラシック演奏を中心に月1回のペースで開催するほか、地元で活動する演奏家や音楽グループにも出演の機会を提供していく方針。「sprout」は英語で「新芽」「若芽」などを意味する言葉で、aonaコンサート部のスタッフが、「すくすく育て子どもたち」の思いを込めて名付けた。コンサートのレギュラー役を務める同グループの高見秀太朗代表(同大音楽科2年・ピアノ専攻)は、学校教育支援、福祉施設訪問、地元音楽ホールやカフェでの公演・ミニライブなど地域の音楽交流や、東日本大震災の被災地支援にも取り組んでおり、2013年の設立以来、音楽を通して幅広い分野で活躍している。

 8月の第1回コンサートは、同グループ副代表の湯浅江美子さん(音楽科2年)のバイオリンとビオラ、10月の2回目は金子遥亮さん(音楽科2年)のチェロが登場。いずれも高見代表のピアノとのデュオ演奏で、ドビッシーの「ヴァイオリン・ソナタ」や、サンサーンスの「白鳥」などクラシックの名曲を熱演した。高見代表による演奏曲の解説やエピソード紹介なども、参加者から「分かりやすくて楽しい」と好評だ。

 次回は12月9日、地元の手作り工芸やお菓子ショップが同カフェに集合する「クリスマス・マーケット」に特別参加し、声楽科2年の鈴村風佳さんがクリスマスにちなんだソプラノの歌声を届ける。

 同18日には、調布在住の若手お母さんたちのクラッシク演奏家グループ「音楽で絵本を楽しむ~Otoeuta~アンサンブル・シナジー」が、絵本の朗読とフルート、アイリッシュ・ハープ、チェロを組み合わせたクリスマス・イベントを開催する。「Otoeuta」は、音楽大学出身の若杉晶子さん(フルート)と伊藤智子さん(ピアノ、歌・ナレーション)の2人が中心になって結成。さまざまな楽器のアンサンブルで絵本の世界を表現する活動を続けている。

 このほか来年1月30日には、長崎出身の絵本作家、田川誠さんの作品をギター伴奏で紹介する「月と森の記憶」コンサートが開かれる。「調布文化・コミュニティ振興財団」の事業の一環。

 同カフェは、NPO法人「ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」(竹中裕子理事長)が、「調布市子ども基金」の助成を受け運営。「ここで育てたい」をまちづくりの目標に掲げ、子育て支援の輪を広げる活動を展開している。若いお母さんや子どもたちだけでなく、男性や子育て経験のある高齢の市民などにも立ち寄ってもらい、「多世代」が交流できる場づくりも目指している。60人近いスタッフもまた、大学生から60代までと「多世代」だ。

 音楽イベントを企画・運営する「aonaコンサート部」を立ち上げたのも、会社リタイア組の60代男性2人。今年3月に定年退職後、同カフェスタッフとなった磯原直道さんは「乳幼児から高齢者まで、さまざまな出会いと交流が生まれるお手伝いができ、充実している」と話している。

 各イベントの開催時間、参加料などは「aona」フェイスブックページで確認できる。

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