西調布駅近く、品川通り沿いのコーヒー店「PANTRY COFFEE(パントリーコーヒー)」(調布市下石原3、TEL 042-426-9574)が8月19日、開業10周年を迎えた。
自家焙煎コーヒー専門店「PANTRY COFFEE」のコーヒーラインナップ
自家焙煎(ばいせん)のスペシャルティコーヒーを専門に扱う同店。2016(平成28)年の創業当初は、長野県佐久平地方の高原野菜などを扱う「弥満富貴屋(やまぶきや)」(長野県)が手がける信州野菜のカフェとしてスタートした。信州のそば粉を使ったガレットや、産地直送の野菜を使ったサラダ、ホットドッグなどを用意し、コーヒーは自家焙煎した豆を使ったハンドドリップで提供していた。
店長の金子和生さんは事業づくりの経験を持ち、義弟が経営する同社の事業として同店を立ち上げた。もともとコーヒー好きだった金子さんは、カフェの開業をきっかけに本格的にコーヒーを研究。開業当初から自家焙煎に取り組み、店内では飲食のほか、コーヒー豆や野菜などの食材も販売してきた。
2020年4月からは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてカフェ営業を休止し、コーヒー豆と長野県産の野菜や調味料などの食料品を販売する店へと業態を変えた。2025年1月には、10年間の営業を通して年配の客が増えたことなどを背景に、食品部門を「パントリーのまんぷくお野菜」として独立させ、配達や移動販売に特化した事業として切り離した。店舗は金子さんが屋号を引き継ぎ、コーヒー専門店として営業を続けている。
コーヒーは品質管理に手間をかけ、焙煎前に品質の悪い生豆を一粒ずつ取り除き、焙煎後も状態の悪い豆を取り除く。「真面目にやればやるほど、お客さまから『おいしい』という反響を頂けるので、頑張れる」と金子さん。焙煎機は、扱うのに技術が必要とされるじか火式を採用。深いりを中心にそろえ、「おいしい深いりのコーヒーを再現したい」と研究を重ねる中で、じか火式にたどり着いたという。
10年を振り返り、「大きくもうけられる仕事ではなく、昼夜なく働くこともある。それでも、お客さまに喜んでいただく達成感が後押しになった」と金子さん。コーヒーを飲んだ客の表情が明るくなったり、常連客から反応が返ってきたりすることに、「手応えを感じながら続けてきた10年だった」と振り返る。
今後について金子さんは、「これまで培ってきた焙煎技術をさらに磨き、どこにでもある味ではない『自分の味』を追求したい。これからも、お客さまに『おいしい』と思ってもらえるコーヒーを作っていきたい」と話す。
営業時間は12時~19時。火曜定休。