調布の早咲き桜として親しまれている、通称「ハリウッドの大寒桜（オオカンザクラ）」（調布市調布ヶ丘3）が見頃を迎え、近隣住民や行き交う人々を楽しませている。

淡いピンクの花が下向きに咲いている様子

この桜は1962（昭和37）年にハリウッド化粧品が工場設立の際に植えた2本の大寒桜（オオカンザクラ）で、以来、市民に愛されてきた。2000（平成12）年の工場移転に伴うマンション建設により伐採計画が持ち上がったが、地域住民の強い要望で保存が決定した。

　大寒桜はソメイヨシノに先駆けて開花する。例年2月下旬～3月初旬に開花し、3月中旬ごろまで咲き続ける。淡いピンクの花は一重で下向きに咲くのが特徴。2本は指定樹齢60年以上で、幹周りが約2.5メートルあり、同市の保存樹木に指定されている。

　今年は2月下旬に暖かい日が続き、気温が上がったため、昨年より早く開花。日増しに開花は進み、現在ほぼ満開となった。ピンク色の桜の下には、近隣住民や通行人、スマートフォンやカメラを手に撮影する人などが集まり、いつもは静かな住宅街がにぎわいを見せている。