さまざまな文化と出合うスペース「OpenDNA Space(オープンディーエヌエー スペース)」(調布市仙川町1)が仙川駅近くにオープンして、8月28日で1カ月がたつ。オープン日は7月28日。
調布市内で生まれ育った安東裕二さんが2007(平成19)年に創業したアプリ開発会社「OpenDNA」(同)が運営する同施設。同社はウェブシステム開発からスタートし、スマートフォンの普及に合わせてアプリ開発に取り組み、教育分野を中心に事業を展開してきた。調布市と協働で新型コロナウイルス関連情報を発信するアプリを開発したほか、同市立上ノ原小学校のPTA活動を支援するアプリ「Hi!」を手がけるなど、社会貢献につながるアプリ開発にも注力してきた。
安東さんは、父親がアートギャラリーを営んでおり、家にはアート作品や哲学書が置かれ、子どもの頃から美術館に足を運ぶ環境で育った。高校生の頃、友人たちがアートや哲学に親しんでいないことに気付き、もっと身近に感じてもらいたいと思うようになったという。アプリ開発を手がける中、忙しい日々でもアートや哲学に気軽に触れることで日常が豊かになればと、動画や読み物を提供するアプリ「OpenDNA」を2022年にリリースした。
アプリ開発当初から、アプリの理念をリアルな空間へ広げるスペースをつくりたいと考え、数年かけて物件を探し、同施設のオープンに至った。アプリとリアルのそれぞれの特性を生かしながら、日常の中でアートや哲学に触れられる場を目指す。
現在、オープニング企画として「舟越桂 版画展―ね、どこを見ているの?―」を開催中。舟越桂さんの作品は安東さんにとって子どもの頃から身近な存在で、同スペースの構想段階から企画を考えていたという。版画9点とドローイング1点を展示し、作品の解説パネルは設けない。
まずは来場者が作品と向き合い、その後、アプリを通じて「もうひとつの展示」として、作家が何を考えながら作品を制作していたのか、制作の背景などに焦点を当てたコンテンツを約1カ月にわたって少しずつ配信する。「一回見て終わりではなく、作品を味わう時間をもっと長く持ってほしい」と安東さん。
9月26日には、父でアートギャラリーを営む安東孝一さんのトークイベントを開催し、10月からは新たな子ども向けのプログラムを予定。安東さんは「地元の人たちがふらっと来て、さまざまな文化と出合えるようなスペースにしていきたい。普段、アートや哲学に触れていない方や子どもたちにも気軽に立ち寄ってもらえれば」と話す。入場無料。9月27日まで。
営業時間は12時~17時。月曜定休。