写真：調布Withgrow副代表の森直樹さん

　調布地域の魅力を発信する活動を行う団体として、調布市からも公認されている「調布Withgrow（ウィズグロウ）」。立ち上げから携わる副代表の森直樹さんに、その思いを聞いた。

―― 調布Withgrowはどのような活動をしているのですか

　大きく分けて3つの活動をしています。1つ目は調布地域のPR活動です。調布市からインフルエンサーとして公認を受け、インスタグラムやユーチューブで店や団体などを紹介しています。街頭インタビューで薦められたラーメン店をはしごしたり、デカ盛りメニューのある店で実際に食べてみたり、調布市の体育館の公営施設を利用したりするなど、自分たちならではの視点で発信を行っています。

　2つ目はイベント企画や運営です。自分たちで企画するイベントだけでなく、「まち活フェスタ」「調布チャリティーウオーク」「多摩川団地祭り」など、さまざまな団体が主催する地域イベントの運営に協力してきました。

　3つ目は次世代リーダーの育成で、市民活動支援センター（国領）と連携し、大学生向けの地域活動インターンシッププログラムを実施しています。
　ちなみに、本業はIT系企業の人事部で制度の企画・管理、社員の処遇決定などを担当しており、気がつけば人事畑一筋となりました。

写真：Withgrowのユーチューブチャンネル

―― なぜこの団体を立ち上げたのですか

　大学生のとき、サークル活動の代わりに「地域」という視点で大学生コミュニティーの活動ができないかと考え、調布の街に貢献できる取り組みを始めました。市議会議員や経済団体との交流会、地域イベントの企画・運営協力、調布地域の魅力的なスポット紹介などを行っていました。

　メンバーの多くが就職やライフイベントを機に一時活動を休止していましたが、コロナ禍をきっかけに「地域に目を向け、地域を中心としたライフスタイルへとシフトする人々が増えるのではないか」と考え、再び、本格的に活動を再開しました。現在は学生時代からのコアメンバーに加え、大学生を含む新メンバーを合わせて10人ほどで活動しています。

―― 調布には長年お住まいですか

　3歳から調布市に住んでいます。子どもの頃はサッカー少年で、多摩川沿いにある三菱養和サッカークラブに通っていました。調布市応援アスリートである元日本代表の相馬勇紀選手とは年齢的に直接の接点はありませんが、中学校もクラブチームのジュニアユースも同じだったため、大変、親近感を抱いています。

写真：高校時代もサッカーに熱中していた森さん

　結婚後、一度は都心に住みましたが、道や空の狭さに窮屈さを感じ、調布に戻ってきました。調布は都心への通勤もそれほど不便ではなく、街にゆとりがあり治安も良いため、生活するのにちょうど良いと感じています。調布のことが好きな人が多いのも、この街の魅力の一つですね。

　一番好きな場所は多摩川です。子どもの頃から毎日のように通い、「多摩川に育ててもらった」と言っても過言ではありません。今でも時々訪れ、モヤモヤしたときに多摩川へ行くと、気持ちがすっと落ち着きます。

写真：森さんが好きだという多摩川の景色

―― これからやりたいことを教えてください

　一番は、調布に住んでいる方々にもっと調布を好きになってもらうことです。そのために昨年、「調布王決定戦」というイベントを企画し、第1回を開催しました。調布に関するクイズ大会を通じて、参加者に調布の魅力を再発見してもらうことを目的とした企画です。自分たちでゼロからイベントを企画し、集客・運営まで行うことは長年の夢でした。今年3月には第2回を開催予定で、今後もこうした企画を通じて調布への愛着を深めてもらう活動を続けていきたいと思っています。

　イベント運営については、運営と参加者の垣根を低くし、調布で生まれ育った方々も、そうでない方々も幅広く巻き込めるようにしたいと考えています。また、一緒に活動してくれる仲間のネットワークを築き、若手の育成にも取り組みたいです。

　こうした地域活動の醍醐味（だいごみ）は、人に何かを提供することで得られる達成感や充実感だと思っています。与えられる側ではなく、与える側の人が増えることで、皆がハッピーになり、よりよい街になっていくのではないかと考えています。今後も、一緒に取り組める仲間を増やしていきたいです。

　そして将来の野望は、街の大運動会を味の素スタジアムで開催すること。その実現に向けて、少しずつ力をつけていきたいと思っています。

写真：調布Withgrowのメンバー集合写真　第1回調布王決定戦にて

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