大國魂（おおくにたま）神社（府中市宮町3、TEL 042-362-2130）の「秋季祭　くり祭」が9月27日（宵祭り）・28日（本祭り）、行われる。

くり祭の起源である神楽

　同祭は、1738年9月28日に「武蔵総社六所宮（むさしそうしゃろくしょぐう）太々神楽（だいだいかぐら）」が創立したことに始まる。一時中断を挟みながら毎年同じ日に斎行され、今では府中の秋の風物詩として親しまれている。

　境内の神楽殿で27日に「大蔵流薪（おおくらりゅうたきぎ）狂言」（17時）、28日に「江戸の里神楽」（15時・17時・19時）が奉納される。府中囃子（ばやし）保存会の山車12基も神社周辺を巡行する（28日17時30分～20時）。

　両日、参道に約260本のあんどんが立ち並び、夕暮れから21時まで点灯。1925（大正14）年に太々神楽講員が奉納したことに始まり、秋祭りらしい幽玄な風情が漂う。27日が雨天の場合は28日・29日に、両日とも雨天の場合は翌土曜・日曜に掲出する。

　「くり祭」の名称は、栗の収穫時期と重なったことから次第に呼ばれるようになったという。江戸時代には当地で採れた栗が徳川家に献納され、祭りでも栗を売る露店が並ぶ。