よみうりランド（稲城市）が運営する植物園「HANA・BIYORI」内の「かわうそびより」で飼育されているコツメカワウソ「ちゃちゃ」が1月30日、伊豆・三津シーパラダイスへ引っ越しする。

すやすやと眠るちゃちゃ

　コツメカワウソは、ワシントン条約で取引が原則禁止された希少な動物。国内で絶やさないために動物園や水族館同士で動物を貸し借りする制度「ブリーディングローン制度」がある。同制度により移動が決まった「ちゃちゃ」との思い出を振り返るイベントを現在、開催している。

　「ちゃちゃ」は2019年6月6日、同じくコツメカワウソの「はなび」と共にオランダより来日。2021年11月と2022年9月・10月には「はなび」との間に赤ちゃんを出産し、あおば・よつば・いろは・あかり・あさひの5匹も現在、同施設で元気に成長している。

　同園での「ちゃちゃ」の公開は1月28日までを予定。活発な性格の「ちゃちゃ」は来園客の人気を集めていたことから、移動までの期間、「ちゃちゃ」の思い出写真を植物で彩ったフォトブースを設置。飼育スタッフからのメッセージや思い出動画などを用意する。

　併せて、「『ちゃちゃ』に届け！ありがとうポスト」を設置し、「ちゃちゃ」に思いを届けるポストを設置。投函（とうかん）されたメッセージは「思い出フォトブース」に飾り、抽選で5人にHANA・BIYORIオリジナルのコツメカワウソグッズが当たる。

　同園の飼育スタッフは「ちゃちゃは来日当初最も怖がりで、寝床の麻袋の中から一切出てこず、隠れながら私たち飼育スタッフの様子をうかがっていた。環境に慣れてからは、ちゃちゃのユニークさが際立ち、今ではお客さまから愛されるコツメカワウソに成長。たくさんの子どもたちを育て上げる立派な母親にもなった。新天地でもちゃちゃらしさを発揮し、立派な母親になることを期待している。そして、楽しく過ごしてもらいたい」と話す。

　1月の営業時間は10時～17日（土曜・日曜は20時まで）。休園日は公式サイトで確認できる。